AzDrawing『線画専用系最強ソフト』だと思います。
ま、とにかく描いてみなはれ!使ってみなはれ!!
タブレットをお持ちの方なら試してみて損はなし!
とにかくペンのスムーズなこと、と言ったらあーた、超がつく滑らかさ。
あまり絵心のない人でさえ、マンガのような絵を描きたいと目覚めてしまうかもしれません(笑・・・ってか自分がそうなんだけど。)
前回紹介した「1bitpaint」に比べるとダイナミックというほどの線幅の変化はないのですが、その分優等生というか、レイヤー機能などもあって、線画専用としてはほぼ無敵なソフトと言えるのではないでしょうか。
そして「AzDrawing」という名前からも分かる通り、軽くて使い勝手がよいことで有名な
「AzPainter」の姉妹ソフトなわけです。
なので、AzDrawingで作成したadw形式のファイルをAzPainterで加工することができるのです。このとき、ありがたいことにレイヤー情報なども反映されるので、めちゃくちゃ使い勝手がよいのです。(逆にAzPainterのapd形式のファイルをAzDrawingで開こうとすると白黒2値になってしまうので注意)

上がAzDrawingで描いた線画。縮小してあるので、Gペンのような雰囲気がやや分かりづらくなってしまいました。(下書きをして別レイヤーにペン入れしたのですが、やはりペンタブに慣れていないので、トレースのときにビビリまくりです。それでも手ぶれ補正のおかげで随分マシになってはいるのですが・・・。今回遊んでみて分かったのですが、コミスタとかでマンガ描ける人って、どんだけタブレット使えるのかと・・・。)
下はそれをAzPainterで加工したもの。といってもバケツで色を流し込んだだけですけど・・(スク水みたいになっとるやんけ(汗))。
トンズラーとボヤッキー、ドロンジョーは別のレイヤーに描いたので、AzPainterでペン色の黒を置換し、それぞれグレーと濃い茶色としました。もちろん、時間があればこんなアニメ塗りだけでなく、透明色を使ったいろいろな塗りなども応用できるでしょう。
AzPainterはシンプルながら高機能なので、語り尽くせません。AzPainterだけでも「マーカースケッチ」に十分使えるのですが、筆圧検知と手ぶれ補正がありませんでした。欲をいうとAzDrawingと合体したら多色系ソフトとしても完璧になるんじゃないかと思うのですが・・・残念ながら開発終了とのことです。
さて、AzDrawingに話を戻すと、秀逸なペン入れ機能だけではなく、直線やら矩形、丸(角度調整ができないのが残念)に加え、「ベジェ」から「スプライン」まで装備しています。ベジェが苦手な人もスプラインなら使いやすいでしょう。
さらに自分で作った「ブラシ形状」を簡単に登録することもできます。

例えば上記のように楕円などを他のドロー系ソフトで作って登録しておくと便利です。(楕円はAzDrawing自身でも作れますが、そのままでは角度が付けられません。bmp形式などで保存してから回転とトリミング機能のあるビューワーなどで加工すればよいでしょう。)
で、もう少し「マーカースケッチ」らしい話を・・・。
AzDrawingには「集中線」を描く機能があるのですが、これがパースの当たりとして使えちゃうのです。まず、てきとーに描きたいもののイメージを描いてみます。

えーと、車のつもりなんですが・・・ヘタクソすぎて涙が出ますな。さて、気を取り直し、新しいレイヤーを作ってから画面を縮小表示します。
次にモニターに直接定規を当てるなどして、パースの消失点を設定します。
ここでは分かりやすいようにフローティングのインフォメーションボックスを移動して角を指標にしました。ここを集中線コマンドの始点としてクリックし、絵の中まで適当な本数のラインを引きます。描画範囲の外側でも集中線の始点が取れるので可能となる技です。

右側の当たりも同様に取ります。このとき消失点の高さを変えないように注意します。実寸表示に戻します。

パースの当たりを描いたレイヤーを半透明にし、新しいレイヤーを作って描き直します。

今回はドロンジョー様で力を使い果たしたので、以下省略www
とにかく単色のマーカースケッチとして使うにも直線やスプライン、おまけに簡易パースまで取れるので、非常に秀逸なソフトなわけですわ。使わないとお仕置きだべェ~。
このシリーズで毎回思うのは、最終出力形態として、フォトショかイラレで350dpiで出せるのかどうかなんだよね(イラレじゃ解像度は関係無いけども)。じゃないと意味無いから。どんな優れたソフトであっても。そこんとこに触れて欲しいと毎回思う。