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『飾り原稿用紙 碧翡翠』 日本文具大賞 デザイン部門 グランプリ受賞!



この度、私がデザインを担当した、㈱あたぼうの『飾り原稿用紙 碧翡翠(アオヒスイ)』が2016年度の日本文具大賞 デザイン部門のグランプリを受賞いたしました。



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国際 文具・紙製品展 第25回日本文具大賞受賞製品一覧


あたぼうステーショナリー


あたぼうステーショナリー 飾り原稿用紙


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『飾り原稿用紙』は、手で書くことが少しでも楽しくなることを願ってデザインした原稿用紙です。こどものころ、読書感想文を原稿用紙5枚以上!とかいう宿題で苦しんだことはありませんか(笑) そういうネガティブなイメージを払拭すべく無味乾燥ではない飾り罫を施したカラフルな原稿用紙を作ってみようと思いました。

文具ライターの小日向京さんの監修を受け、製造販売元の㈱あたぼうさんと、皆で力を合わせて製作した製品です。

紙は白い「キンマリ」で、嵩張らず、万年筆などのインクの乗りも良いものになっています。A4サイズというのもバインダーに綴じたり、日常で使いやすい大きさではないでしょうか。


小日向京のひねもす文房具


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『飾り原稿用紙』は現在、全部で6色の展開があります。


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『碧翡翠』は清流とそこに棲むカワセミ(翡翠)をイメージとしています。


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魚尾のカワセミは小魚を咥えて水から飛び出したところ。


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小魚が5文字、5行ごとの指標になっています。


デジタル全盛でだんだんと手で文字を書くということも少なくなってきたように思います。しかしながらアナログな手書きを大切にするという指向も決して無くなったりはしないでしょう。手書き文化に少しでも貢献できれば、というところが受賞理由の一つではないかと思っています。


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枻出版社さんの『趣味の文具箱 38号』の表紙にご使用いただきました。万年筆と文房具が一杯の素敵な本です。


枻出版社 『趣味の文具箱』




本 『タイポさんぽ改 路上の文字観察』

『タイポさんぽ改 路上の文字観察』藤本健太郎著 誠文堂新光社


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街角にある様々な看板を中心に、著者が採取したタイポグラフに対してその味わいどころを語る。

街で見かけるたくさんの看板、確かにそれらはいずれも味わい深い。書体のおもしろみもさることながら、本書ではそれに対する著者のコメントが秀逸なのである。看板ひとつでそこまで語れるのか、と感心しきり。これはもう、著者、藤本氏の話芸である。

以前に取り上げた「もじ部」ではフォントデザイナーという職業の方々が、漢字、ひらがな、カタカナ、数字、アルファベット等、一式全てにおいて精緻なフォーマットを策定し、微に入り細に入り、書体を作製していた。また、大手の企業でも企業ロゴと言えば、厳格なレギュレーションのもとに管理され、例えば勝手に色を変えて使うとかいうことなどもっての他なのである。

しかしながら、本書で取り上げられるタイポはその対極に位置するかのようだ。文字通りその店の看板であるにもかかわらずどこかユルい(笑)

たしかに町で見上げれば、お店の数だけ看板があるわけで。
それらはいったい誰がデザインしたものだろう。普通ならその店を立ち上げるときに、店の製品のカタログ、名刺等、印刷物も考慮して店名ロゴのデザインを行いそうなものである。
そういう場合は印刷屋さんとつながりのあるデザイナーさんが行うのだろうか?

しかし、本書で取り上げる、とりわけワンオフもののアクリル看板を見ていると、「こういう雰囲気のロゴでデザインして。看板と込みでいくらいくらでお願い!」という会話が聞こえてきそうである。

おそらく、デザインした方々はレタリングの専門家というほどではなくても、学生時代に一通り、文字のデザインについては勉強してきたのであろう。でももはやそんなことは最重要事項ではない。大切なのはオーナーの意向、そしていかに街頭で目をひくかということ。デザイナーではなく、看板職人として腕を振るうのだ。そして、インパクトとフリーダムさを兼ね備えたタイポが出来上がる(笑)

しかしながら、端正な一流企業のロゴとは違って、まさに手作りの息遣いとダイナミズムを兼ね備えたこれらの看板たちこそが我々の身近で街を彩っているのだなあ、とあらためて思う。


『溝引きと烏口』  - 失われつつある文房具と技術 -

昨日イベントで紹介した昔の文房具。

「溝引き」

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昔の竹製の30㎝定規などで上面に「溝」が掘られていたのをご存知でしょうか。今でもこのプラスチックの定規のように溝のついているものがあります。

先端に球のついた棒(これが「溝差し」)とセットで使います。下の写真のようにお箸を握る要領で「筆」とともに持って…


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つまり、基本的に「筆」で真っ直ぐな線を引くための道具です。筆は定規に直接つけられませんからね。溝差しはここでは金属ですが、中空のガラス製のものが多かったですね。今でも大きな画材屋さんやネットでは手に入るようです。

デザインの授業で「平面構成」などがすべてポスターカラーで制作されていた時代には必須の技術でした。今ではもちろんパソコンなどでの作業が主流でしょうから使う方は少なくなっているでしょう。

最近、「SHIROBAKO」というアニメ製作会社を舞台としたアニメで、年配の背景画家さんが使っていました。また、先日、紹介した『もじ部』の中でもフォントデザイナーさんが使っておられます。他に今でも建築パースを描く場合に使われる方がいるかもしれません。達人になると直線だけでなく、曲線も描けるとか…

水彩画で真っ直ぐな線を引く必要があるときにも使えますね。お箸のように間隔を調整しながら使うのですが、日本人にはぴったりの道具です。必ずしも専用の道具を使う必要もありません。ペンでもお箸でも真っ直ぐな棒があればいいので、覚えておいて損はない技術です。


「烏口(からすぐち)」

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こちらは真っ直ぐで且つ一定の太さの線を引くための道具です。

今でも製図用品売り場で見かけます。


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厚紙や筆でインクを中に入れます。直接、インクに浸けると外側にもついて汚れるからです。



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ネジで隙間の幅を調整し、定規の斜めの面を絵のようにして使います。インクがすぐに切れますが、1本でいろいろな太さの線に対応できるという利点があります。

製図や版下を作成するシーンで使われてきました。「ロッドリング」のような製図用万年筆が出てきて次第に使われなくなっていきました。私は子供のころ、石森正太郎の「まんがの描き方」のような本で紹介されているのを見た記憶があります。いかにもプロが使う道具としてあこがれたものです。










本 『もじ部』

『もじ部』 書体デザイナーに聞くデザインの背景・フォント選びと使い方のコツ
雪朱里+グラフィック社編集部 2015年12月25日 グラフィック社

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『デザインのひきだし』の読者から募った参加者が「部員」となって、フォントメーカーや書体デザイナーから、制作背景、コンセプト、その他フォントに関する様々な事柄についてレクチャーを受けるという贅沢な内容。


おそらくデザインに興味のない人にとってはフォントと言っても、「ゴシック体」と「明朝体」の区別ぐらいしかつかないでしょう。また、よほど書体に詳しい人でないと、同じ明朝体でもフォントによってどのような違いがあるかなかなか分からないと思います。

それぐらい目立たないことかもしれませんが、世の中には実に多数の書体があってそれぞれに歴史や目的があって作られているのですね。

そして文字を使うそれぞれの場面にあったフォントと、それをどのように使うかによって、実際に文字の見え方や文章の読みやすさがずいぶん変わってくるわけです。

我々が毎日、目にする文字ですが、時に広告やサインとして目立ったり、あるいは本やモニターの中で空気のように当たり前に存在して情報を伝えたり…文字はそのような様々な場面で活躍できるように、作る人と使う人がいろいろと気を配り、デザインされています。

様々なフォントについてその書体デザイナーが語る背景はまるで歴史秘話のごとくもあり、久々に知的興奮を味わい、一気に読みました。それにしてもなんと多くの手間と時間をかけ、制作されていることでしょうか。

フォントをデザインする上での考察だけではなく、グラフィックデザイナーがそれを使う場面でのコツなども盛り込まれていてとても勉強になります。グラフィックデザインを学び始めた学生さんから実際に現場でフォントを使っているデザイナーさんまで多くの方の参考になる本だと思います。

また本書では各章ごとに見出しや本文で異なったフォントが使われ、実際にどのように見えるかも分かるしくみとなっています。しかし、なんという凝った作りなんでしょうかね、付録の「座談会」まで、本当に濃い内容です。

特別レポートの「機械彫刻用標準書体」のリンクを貼っておきます。

「機械彫刻用標準書体フォント」


「牛乳パックの開け方」コレクション

なんや、それ?

 「はかなきものを愛でる」シリーズ。

誰でも目にしている牛乳の紙パック、必ず開け方が描かれていますね。でも、そんなの見ている人なんていないでしょう(笑) 実際、検索しても海外の牛乳パックにはほとんど描かれていないようです。日本独特の余計なお世話ってやつ?



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リアルなものから下手くそなものまであるのですが、コレクションというのはおこがましいほど種類が見つかりません。

というのもこのデザインは各牛乳メーカーが描いたものではないようですね。なるほど、紙パックの会社の所有するデザインか、とも思ったのですが。

現在の主な紙パックの会社には

日本テトラパック株式会社


日本製紙グループ(NP-PAK)


ビーエフ&パッケージ株式会社

東京製紙株式会社

株式会社中部機械製作所


石塚硝子株式会社

などがあげられます。

実は同じデザインを二つの別の紙パック会社で使っている例もありました。間でパッケージデザインを担当している会社の描いたものかもしれません。

てなわけで今後増える可能性も低いのですが…

さて、自分でも気に入って描いてみました。Tシャツにでもしたいなあ。


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150520追加

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