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「飾り原稿用紙」 新色:金鶯錯(きんおうさく) 出ました!

「飾り原稿用紙」の新作が出ました。

その名も『金鶯錯(きんおうさく)』 いつもながら小日向さんの命名には感心致します。

「あたぼうステーショナリー 飾り原稿用紙」


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その名の通り、色は金色にも鶯色にも見える色合い。「錯」は「錯視」の錯です。

今回、飾り罫が自分に任せられたので、いろいろと悩んだ末、自分の好みで「錯視」をモチーフにしました。

錯視といっても、生理的に発現するそれではなく、立体を平面に落とし込もうとして透視図法などを使ったときに生じる、いわゆる「不可能図形」と呼ばれるものです。
格子状に模様を組み合わせることから自分は勝手に「錯視格子」と呼んでいます。

実に単純な直角交差の繰り返し模様なのですが、「飾り罫」として工夫しているうちに自分でも予想以上にいろいろな変化が生まれました。今回の製品ではそれらを全部表現することはできなかったので泣く泣く省略しましたが。
パッと見、細かい格子模様ですが、じっくり見ると不思議なつながりが楽しめると思います。


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飾り罫線には向かない「錯視格子」の作品ストックがあるので、また少しずつホームページに上げていこうと思います。





あかんデザイン19 透明テープ


幅広透明テープを使おうとしたら…



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どこを引っ張ても縦に割ける!

昔のセロハンテープでよくあったように思うが最近のものでもこういうところの改善はされていないのね。

透明度も高くてよいのだけれどね~

ま、原因の一つはガムテープ用の簡易カッターを付けたとうことが大きい。


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このギザギザが透明テープには合わない。他のメーカーのものでも同様であった。

現在は材質はポリプロピレンフィルムだと思われる。引っ張り応力は強くても剪断力に対しては非常に弱いようだ。縦方向のみならず横方向に対しても弱い。

食品に入っているタレの袋などは「どこからでも切れます」と書いておきながら、「どこも切れんやんけ!」と突っ込みたくなることが多いのだが(笑) こういうテープに限って切れてほしくない場面で切れる。世の中ままならないものだ。

デザインというものは形状だけでなく品質や使い勝手も含めたトータルな概念なので「あかんデザイン」認定としておく。現在の分子科学の成果を持ってすれば縦方向に割けないテープなどできても良さそうなのだが、素人考えであろうか。





折り畳み式カッティングマット

久しぶりに文房具の話。

先日、A3のカッティングマットをA3ケースに入れて運ぼうとしたら、これが入らない。

仕方なく、1㎝ばかり端っこを切り落としてやろうと。

表面は柔らかいのだけれど、土台は硬質のPP板か何かでかなり固い。そりゃ、カッティングマットが簡単にカットできるようでは役に立ちませんわな(笑)


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それでも何とか大型のカッターナイフで無事切り落とすことに成功!


長い間愛用しているARTARTケースに入るようになりました。

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このセキセイのアルタートケースは横幅がA3より20mm大きい440mm。まあ、中で紙が踊って傷むといけないのであまりマージンが無いのもうなずけます。


で、そういえば、折り畳み式のカッティングマットがあったよね、と検索したらとても良さそうなものがあったので即ポチリました。

それがナカバヤシさんのCTMO-A201-DB。青い方です。



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折りたたんだ状態では100x305mm、伸ばすと100x600mm!(10mmどこ行った?(笑))

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大きな曲線を切るのでなければ幅は100mmもあれば事足りるわけです。しかも伸ばせばA2サイズ!小さいと切る紙に隠れて困りますが、600mmを超える紙を切ることもそうそうありません。しかも折れば抜群の携帯性を発揮。


で、気になるヒンジ部は…

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こんな感じ。この曲線の意味はお分かりですね!直線だとカッターでついうっかりヒンジを切り裂いてしまう可能性があるからですね。頭いい~!!

しかも真っ直ぐにすると、


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ほとんど切れ目が見えません!まだ未使用ということはあるにしても、何という精度の高さでしょうか。恐るべし、日本の文房具!









『飾り原稿用紙 碧翡翠』 日本文具大賞 デザイン部門 グランプリ受賞!



この度、私がデザインを担当した、㈱あたぼうの『飾り原稿用紙 碧翡翠(アオヒスイ)』が2016年度の日本文具大賞 デザイン部門のグランプリを受賞いたしました。



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国際 文具・紙製品展 第25回日本文具大賞受賞製品一覧


あたぼうステーショナリー


あたぼうステーショナリー 飾り原稿用紙


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『飾り原稿用紙』は、手で書くことが少しでも楽しくなることを願ってデザインした原稿用紙です。こどものころ、読書感想文を原稿用紙5枚以上!とかいう宿題で苦しんだことはありませんか(笑) そういうネガティブなイメージを払拭すべく無味乾燥ではない飾り罫を施したカラフルな原稿用紙を作ってみようと思いました。

文具ライターの小日向京さんの監修を受け、製造販売元の㈱あたぼうさんと、皆で力を合わせて製作した製品です。

紙は白い「キンマリ」で、嵩張らず、万年筆などのインクの乗りも良いものになっています。A4サイズというのもバインダーに綴じたり、日常で使いやすい大きさではないでしょうか。


小日向京のひねもす文房具


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『飾り原稿用紙』は現在、全部で6色の展開があります。


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『碧翡翠』は清流とそこに棲むカワセミ(翡翠)をイメージとしています。


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魚尾のカワセミは小魚を咥えて水から飛び出したところ。


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小魚が5文字、5行ごとの指標になっています。


デジタル全盛でだんだんと手で文字を書くということも少なくなってきたように思います。しかしながらアナログな手書きを大切にするという指向も決して無くなったりはしないでしょう。手書き文化に少しでも貢献できれば、というところが受賞理由の一つではないかと思っています。


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枻出版社さんの『趣味の文具箱 38号』の表紙にご使用いただきました。万年筆と文房具が一杯の素敵な本です。


枻出版社 『趣味の文具箱』




本 『タイポさんぽ改 路上の文字観察』

『タイポさんぽ改 路上の文字観察』藤本健太郎著 誠文堂新光社


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街角にある様々な看板を中心に、著者が採取したタイポグラフに対してその味わいどころを語る。

街で見かけるたくさんの看板、確かにそれらはいずれも味わい深い。書体のおもしろみもさることながら、本書ではそれに対する著者のコメントが秀逸なのである。看板ひとつでそこまで語れるのか、と感心しきり。これはもう、著者、藤本氏の話芸である。

以前に取り上げた「もじ部」ではフォントデザイナーという職業の方々が、漢字、ひらがな、カタカナ、数字、アルファベット等、一式全てにおいて精緻なフォーマットを策定し、微に入り細に入り、書体を作製していた。また、大手の企業でも企業ロゴと言えば、厳格なレギュレーションのもとに管理され、例えば勝手に色を変えて使うとかいうことなどもっての他なのである。

しかしながら、本書で取り上げられるタイポはその対極に位置するかのようだ。文字通りその店の看板であるにもかかわらずどこかユルい(笑)

たしかに町で見上げれば、お店の数だけ看板があるわけで。
それらはいったい誰がデザインしたものだろう。普通ならその店を立ち上げるときに、店の製品のカタログ、名刺等、印刷物も考慮して店名ロゴのデザインを行いそうなものである。
そういう場合は印刷屋さんとつながりのあるデザイナーさんが行うのだろうか?

しかし、本書で取り上げる、とりわけワンオフもののアクリル看板を見ていると、「こういう雰囲気のロゴでデザインして。看板と込みでいくらいくらでお願い!」という会話が聞こえてきそうである。

おそらく、デザインした方々はレタリングの専門家というほどではなくても、学生時代に一通り、文字のデザインについては勉強してきたのであろう。でももはやそんなことは最重要事項ではない。大切なのはオーナーの意向、そしていかに街頭で目をひくかということ。デザイナーではなく、看板職人として腕を振るうのだ。そして、インパクトとフリーダムさを兼ね備えたタイポが出来上がる(笑)

しかしながら、端正な一流企業のロゴとは違って、まさに手作りの息遣いとダイナミズムを兼ね備えたこれらの看板たちこそが我々の身近で街を彩っているのだなあ、とあらためて思う。


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