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折り本 その2 「お役立ちソフト」

Twitterの中で小説を書いて発表されている方々がおられます。

ツイノベル、twnovelなどというようです。(@tenovrl

そういう方々の発表の手段として「折り本」が利用される場合もあります。

ただ、前回書いたようにページをひっくり返したりという装丁上の処理をしなければならず、やや面倒臭い部分もあります。
そんなときに便利なツールを二つ紹介します。



8p Orihon MAKER

web上で文字を入力すると各ページを折り本に応じた配置にしてPDFを吐き出してくれるという便利なサービスです。

文字はゴシックか明朝しか選べませんが、サイズは5、8、10、12、14、20ポイントが選択でき、それぞれ約13760文字~940文字までの文章量に対応します。

基本的に1ページずつ編集するのではなく、全文章をコピペして流し込むと自動的に8ページに振り分けてくれる仕様です。
デフォルトは縦書き(右綴じ)ですが、「横書きで出力する」にチェックを入れれば横書きとなり、この場合は左綴じに対応したページ配置となります。

画像は表紙だけでなく全てのページに入れることができます。下記のように「表紙以外にも画像を入れる」の部分をクリックすると画像挿入用のオプションが開きます。


141103a.jpg


「(画像は横200px,縦280pxに収まるよう自動的に縮小されますがImage Resizerなどで加工しておくと便利です)」とのことですが、私が512pxの画像を貼りつけて試したところでは、事前に縮小してもやや劣化した感がありました。サンプルは後程。



また、途中ページに画像を貼りつけた場合は、文字は自動的に回り込んでくれますが、完璧ではないようです。


141103b.jpg


いずれにしてもある程度まとまった量の文章を折り本にしたいという場合に手間なく使える良いツールだと思います。

【コピー&ペーストするだけで折り本用PDFファイルを作成・ダウンロードできる「8p Orihon Maker」 - Gigazine】



もう一つはダウンロードして使うフリーソフトです。


Ottee


Win版とMac版があります。(フリーソフトのご使用は自己責任で)

こちらは見開きの2ページずつ編集していくタイプ。ほぼ出力イメージのまま編集していけるので分かりやすいと思います。
文字はパソコンにインストールしているものが使え、縦書き横書きの混在、背景色の設定などかなり自由度が高いです。逆に言うと、縦書きにしながら左綴じにしてしまう場合もあるので、出力時には設定を注意する必要があります。

また、「ページ番号配置」で一旦ページ番号を付け、確定されてしまうと、一挙には取り消せなくなります。一つ一つ削除していくしかありません。


141102a.jpg


背景の色を変えたり、画像を貼りつけるには、上記の三角を2度ほど押して「背景」タブを出します。

背景を無効にすると透明になるので、貼りつけた画像の上に直接文字を書き込んだりすることもできます。

設定からもとの紙の大きさもA5、A4、A3、B5、B4と選べます。PDFで出力してくれるので、印刷の大きさは印刷設定でも調節できるのですが、画像の精度などに影響するのかもしれません。

画像を貼りつけた場合の精度は前述の8p Orihon MAKERより良いようです。

横幅512pxの画像を同条件で貼り付け、PDFをA4で出力、100%のサイズで表示、等倍で切り出したもの。

1411028pmake.jpg
8p Orihon MAKER





141102ottee.jpg
Ottee

また、画像は見開き2ページに渡って貼りつけることもできるので、小型の絵本などを作るのにも重宝しそうです。教育現場やワークショップでも役立ちそうなすばらしいソフトだと思います。




このようなツールを利用して、小さな本を簡単に作れるのはうれしいですね。やってみると実に楽しいものです。本以外にノートなどにも応用できますし、折り本の世界がもっと広がってほしいと思います。


次回は「ネットプリント」について。








アートなカレンダー 貼りもの好きにはたまらない!

前回、「よいお年を」などと書きながら…

偶然、アート雑貨のお店を冷やかしていてカレンダーを買ってしまいました。

毎年、カレンダーは予定表代わりに使ったりしているのですが、記入に適したものがネットにあるのでそれを使っています。月曜日始まりてのは店頭では数が少ないし…

なので市販のカレンダーなどほとんど購入することはないのですが、あまりにすばらしかったので、抗えず…



131226a.jpg



実は以前から気になっていたのです、これ。


ほぼA3サイズのカレンダーですが、なんと日玉が全部シールになっているのです!

これは通常のカレンダーとして壁に掛けておくのならやや見にくいかと思います。しかし、365日、すべてがシールになっているなんて、豪勢すぎます(笑)

基本的にウイークデイは同じデザインなのですが、所々変化しているところもあり、油断ができません。とにかく見ているだけでも楽しいのですが…


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モレスキンなどのプレーンなノートを手帳代わりに使うときにはとても便利です。貼りもの好きにとっては楽しい道具となるでしょう。


一つだけ残念なのは、おまけで付いているシールが誕生日と「For You!」というような決まった文句ばかりなこと。どんだけ誕生日祝うねん!と突っ込みたくなるほど。もっとスケジュールとして使えるアイコンがあればと思いました。



さて、もう一つ…


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ラッピングペーパーカレンダーです。

12枚のいい感じのイラストが印刷され、後からラッピングペーパーとして使えるというものです。いやいや、もったいなくて使えません。

いくつかシリーズがあるのですが、これは岡理恵子さんの「点と線」シリーズ。


岡理恵子 点と線模様製作所


印刷も楽しくて、よーするに「版画」を買った気分になれます。そう言えば、各頁に「販売目的の額装不可」と小さくクレジットされています。つまりそれだけクオリティーが高いということです。

これも印刷が好きな向きにはたまりません。

いずれのカレンダーも「ART PRINT JAPAN」の商品、さすがです。ここの紙モノは私にとっては危険なものばかりです(笑)

実は前回紹介したクリスマスカードもここのものでした。買った場所は違うのに!


ちなみに今回の購入先は東京国際フォーラムにある「フォーラム・アート・ショップ」でART PRINT JAPANの直営店ということです。




「手帳100冊!書きくらべ総選挙!!」中間発表

11月17日、18日、東京都江東区の東大島文化センターにて「手帳100冊!書きくらべ総選挙!!」が開催されました。

特に17日はあいにくの強い雨にもかかわらず多くの方に足をお運び頂きました。ありがとうございました。


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ずらっと並んだ100冊の手帳は「圧巻」の一言


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たくさんの方にご参加頂きました。


こちらにこれまでの経過のTwitterがまとめられています。

「手帳100冊!書き比べ総選挙!!」東京会場まとめ(togetter)



さて、次回、横浜でも開催予定なので、投票結果の中間発表は、というと…

【速報】東大島会場 開票結果!-「手帳100冊!書きくらべ総選挙!!」


第5位

『ツイン手帳』 ㈱学研ステイフル http://www.gakkensf.co.jp/lineup/sch/index3.html

「本文と内容明細」にあるように、1冊の手帳が上下で分かれており、上段に月ごとのブロック表示、下段に週ごとのヴァーチカルが並びます。
これはなかなか便利そう!デザインも綺麗で使ってみたくなった1冊です。


第2位は同票で3冊が並ぶという接戦。

『EDIT』 ㈱マークス http://marksdiary.jp/edit/

2012日本文具大賞デザイン部門グランプリを受賞したマークスの手帳。
『ほぼ日手帳』以来人気の1日1ページタイプ。


『ジブン手帳』  コクヨS&T㈱ http://www.kokuyo-st.co.jp/stationery/feature/jibun_techo2013/

今年大ブレークのライフログ系手帳。早くもコアなファン層が形成されつつあります。


『スライド手帳』 ㈱あたぼう http://www.slide-techo.com/

その目から鱗が落ちるようなアイデアに誰もがおおっ!とうなるシステム手帳。
現在、ほぼネットでしか販売されていませんが、文具店の店頭で実演販売されていれば1位だったかも?



そして接戦を制して第1位に輝いたのは…

『2013 Dairy』(通称:ダイスキン手帳) ㈱大創産業 http://www.daiso-sangyo.co.jp/

なんと、正直、誰もが予想していなかったのでは…まさにガチンコの選挙結果です。

単に「安さは正義」ということではないのは、同じく105円のダイソーの別の手帳には票が集まっていないことからも伺えます。

装丁が「モレスキン」にそっくりで(笑)それなりの雰囲気があるので、コストパフォーマンスの高さが目立ったのでしょうか?

つまり、手帳好きの人間がみるデザインや紙質などの他に、一般のお客さんにはやはり「価格」も大切ということなのでしょう。
メーカーから言わせると手帳は在庫が利く商品ではないので、どうしても価格が高くなる、ということはあると思います。しかし、この結果はまた別の視点を提示してくれたようにも思います。


さて、次回、横浜での開催は

12月8日(土)、9日(日)、横浜・なか区民活動センター(横浜スタジアム近く)にてということです。

詳細はTwitterの「日本手帖の会・公式アカウント ‏@NipponTecho」にて。





2013年度版ジャバラリフィル

毎年制作しているジャバラリフィルですが、来年度分は試験的に販売して頂くことになりました。

種類はバイブルサイズ、モレスキンサイズ(ポケット 9x14cm)、A5サイズの3種類です。

バイブルサイズとA5サイズはシステム手帳に綴じられるように6穴のパンチが開いています。
いずれも裏表で半年ずつ、1年間を俯瞰できるオリジナルのデザインとなっています。



「バイブルサイズ」 幅171mmx全長860mm

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6穴のパンチが開いています

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綴じ穴部分は2重になっていて補強されています。


「モレスキンサイズ」 幅137mmx全長820mm

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基本的にバイブルサイズと同デザインです。

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差し込み用のページがあり、モレスキンのポケットに装着できます。
※モレスキンのポケットはサイズにバラツキがありますので、入りにくい場合は差し込みページをカットして調整してください。


「A5サイズ」 幅210mmx全長973.5mm

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A5のみ1ページ4週表記となっています。


デザインの特徴


折り畳めば1ページ分のフットプリントながら、展開すれば数ヶ月に渡ってスケジュールが一望できます。また月末と月初が連続しているので月ごとに予定が途切れることもありません。
特許庁に意匠登録も通過したオリジナルのデザインです。


121113k.jpg
(クリックで拡大)


各日付には、年初からの経過日数が表記されています。これを使うと特定の日付の間で何日離れているかがすぐに分かります。

例えば3月21日から始まって7月17日に完了するプロジェクトがあったとします。

この場合、3月21日が通算80日目、7月17日が198日目なので、その間隔が118日(初日を入れると119日)であることがすぐに分かります。


販売先


私がデザインのお手伝いをしている「スライド手帳」の販売サイトです。

「スライド手帳」


ご利用頂ければ幸いです。















本:『手帳カスタマイズ術』

舘神龍彦さんの最新刊『手帳カスタマイズ術』 ダイヤモンド社 をご紹介。



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手帳術の本は世の中に数多あるし、これからも出版され続けることと思います。

その中でも、この本は「手帳を使いやすい道具とする」ための方法を示す最も優れた「メルクマール」に違いないと思いました。

例えばAmazonで「手帳術」の本を検索してみましょう。ざっと400冊以上がヒットしますが、いわゆる「夢を叶える」という惹句のついたタイトルのなんと多いことか。「成功する」も合わせると軽く100冊は超えそうです(笑)

私はその手の手帳術指南書を否定するものではありませんし、一定の需要があることも、販売戦略としてインパクトのある「煽り文句」が必要であることも理解しています。


しかしながら舘神さんのこの本はそれらとは全く趣きを異にするものです。

夢が叶ったり成功したり運が向いたりというような「成果」へのロードマップが書かれた本ではありません。
私も常々思うことですが、人により目的地が違うわけですから、あまり「こっちへ進め!」と言われても困ることもあるわけで(笑)

つまりこの「手帳カスタマイズ術」では、どこそこのどの手帳でなきゃだめだ、こういうフォーマットでこういうTO-DOを書かなければいけない、というような押しつけは一切ありません。その代わり、手帳を工夫してより有用に使うための多くの具体例が紹介されています。氏のどこにも捕らわれることなく、道具として手帳を扱う冷静なスタンスが光ります。


この本には舘神さんのオフ会で知り合った方々も多数登場されています。
皆それぞれが各自のお好きな手帳をベースにしながらもいろいろな工夫をされて使っておられ、いわば手帳使いの「練達者」ばかりです。(「テチョレン」と略すとカッコ悪いからやめとこ)

まさに、『最強の「マイ手帳」を作る58のヒント』と副題にある通り、そういう方々の事例も含め、「ヒント」になるものが集積されています。

「ヒント」だからさらに読み手が自分流にアレンジすればいいわけです。

例えばこの本で紹介されている究極の手帳使いは、以前このブログでも紹介した、「トコだけ手帳」のイマイさんでしょう。イマイさんは自分の仕事のパターンに合った手帳がなかったために、デザインの技術を活かし、自ら製作し、印刷屋さんに発注されています。自分が欲しい1冊のために最低ロットの300冊を発注し、販売まで手がけられるというツワモノです。

この事例は確かにそのままではちょっと真似できそうもありません。

しかし、これをヒントとしてこう考えればどうでしょう。

手帳を補助するものとして、自分にあったTO-DOリストだとかスケジュールのフォーマットなど、ちょっとしたものを工夫している人は少なくないでしょう。いつもプリントするのが面倒ならいっそのこと印刷屋さんに発注するという手はありそうです。つまり、誰でも手帳一冊は無理にしても、名刺やら年賀状なら普通に印刷屋さんに発注しますよね。用紙1枚分を発注するのは案外に敷居が低いものなのです。

データをエクセルで作るのかイラレで作るのかなど、多少は乗り越えないといけない所はありそうですが、得意な人に頼めないこともないし、案外印刷屋さんでも相談に乗ってくれるかもしれません。

普通の紙だけでなく、シールにしたりもできるでしょう。ネットで検索すると単一の紙モノは驚くほど安く印刷してくれるところがあったりします。
例えば自分専用の「情報カード」みたいなものが印刷物としてあれば、これはちょっと嬉しいのでは?


そんな風にこの本の「ヒント」を自分の手帳の使い方に重ね合わせて考えてみると、100人100通りのアレンジができるのではないでしょうか。


↓太っ腹なことにネット上にもかなりの記事がアップされています!必見です。


「手帳カスタマイズ術 舘神龍彦」 ダイヤモンド社書籍オンライン


「舘神blog」








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