舘神龍彦さんの最新刊『手帳カスタマイズ術』 ダイヤモンド社 をご紹介。

手帳術の本は世の中に数多あるし、これからも出版され続けることと思います。
その中でも、この本は「手帳を使いやすい道具とする」ための方法を示す最も優れた「メルクマール」に違いないと思いました。
例えばAmazonで「手帳術」の本を検索してみましょう。ざっと400冊以上がヒットしますが、いわゆる「夢を叶える」という惹句のついたタイトルのなんと多いことか。「成功する」も合わせると軽く100冊は超えそうです(笑)
私はその手の手帳術指南書を否定するものではありませんし、一定の需要があることも、販売戦略としてインパクトのある「煽り文句」が必要であることも理解しています。
しかしながら舘神さんのこの本はそれらとは全く趣きを異にするものです。
夢が叶ったり成功したり運が向いたりというような「成果」へのロードマップが書かれた本ではありません。
私も常々思うことですが、人により目的地が違うわけですから、あまり「こっちへ進め!」と言われても困ることもあるわけで(笑)
つまりこの「手帳カスタマイズ術」では、どこそこのどの手帳でなきゃだめだ、こういうフォーマットでこういうTO-DOを書かなければいけない、というような押しつけは一切ありません。その代わり、手帳を工夫してより有用に使うための多くの具体例が紹介されています。氏のどこにも捕らわれることなく、道具として手帳を扱う冷静なスタンスが光ります。
この本には舘神さんのオフ会で知り合った方々も多数登場されています。
皆それぞれが各自のお好きな手帳をベースにしながらもいろいろな工夫をされて使っておられ、いわば手帳使いの「練達者」ばかりです。(「テチョレン」と略すとカッコ悪いからやめとこ)
まさに、『最強の「マイ手帳」を作る58のヒント』と副題にある通り、そういう方々の事例も含め、「ヒント」になるものが集積されています。
「ヒント」だからさらに読み手が自分流にアレンジすればいいわけです。
例えばこの本で紹介されている究極の手帳使いは、以前このブログでも紹介した、
「トコだけ手帳」のイマイさんでしょう。イマイさんは自分の仕事のパターンに合った手帳がなかったために、デザインの技術を活かし、自ら製作し、印刷屋さんに発注されています。自分が欲しい1冊のために最低ロットの300冊を発注し、販売まで手がけられるというツワモノです。
この事例は確かにそのままではちょっと真似できそうもありません。
しかし、これをヒントとしてこう考えればどうでしょう。
手帳を補助するものとして、自分にあったTO-DOリストだとかスケジュールのフォーマットなど、ちょっとしたものを工夫している人は少なくないでしょう。いつもプリントするのが面倒ならいっそのこと印刷屋さんに発注するという手はありそうです。つまり、誰でも手帳一冊は無理にしても、名刺やら年賀状なら普通に印刷屋さんに発注しますよね。用紙1枚分を発注するのは案外に敷居が低いものなのです。
データをエクセルで作るのかイラレで作るのかなど、多少は乗り越えないといけない所はありそうですが、得意な人に頼めないこともないし、案外印刷屋さんでも相談に乗ってくれるかもしれません。
普通の紙だけでなく、シールにしたりもできるでしょう。ネットで検索すると単一の紙モノは驚くほど安く印刷してくれるところがあったりします。
例えば自分専用の「情報カード」みたいなものが印刷物としてあれば、これはちょっと嬉しいのでは?
そんな風にこの本の「ヒント」を自分の手帳の使い方に重ね合わせて考えてみると、100人100通りのアレンジができるのではないでしょうか。
↓太っ腹なことにネット上にもかなりの記事がアップされています!必見です。
「手帳カスタマイズ術 舘神龍彦」 ダイヤモンド社書籍オンライン
「舘神blog」