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図鑑が好きなのだ19 春のお楽しみ

5月の連休に入ってしまいましたが、コロナでステイホームを強いられる今日この頃。

さて、ちょっと遅くなってしまいましたが、4月に恒例のお花見をしました。と、言っても、お酒を飲んだりするのではなく、カメラを持って近所の公園を静かに散策するだけ。もちろん、人もあまりおらずまったく密ではない状態で。

いくつかの種類があって咲く時期も微妙に違います。公園を訪れてもまだ咲いていなかったり、逆に散りかけていたり…

3月22日
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咲き始めのソメイヨシノ。この日はまだ蕾が多い状態でした。


ここから4月3日
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ヤエベニシダレ 今が盛りと咲いていました。


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オオヤマザクラ 方やこちらの花はわずかに残るのみ。


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スルガダイニオイ 白色の一重


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オオシマザクラ 新緑が鮮やか!と思ったら、花が新葉と同時に咲く品種。


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センリコウ 千里香という名前の通り、香がいいのです。クマリンの香にメロメロになりそう。鉢植えが欲しいなあ。


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ウコン(鬱金) 淡黄緑色の八重 ピンクとは違う清楚さ


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フゲンゾウ(普賢象)見た目の通り「塩漬け」によく使われるやつらしい


いくつかの桜の品種を集めた場所は日本全国にあるかと思いますが、そんな場所を訪れるときに便利なのがこの1冊。


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『サクラ ハンドブック』
大原隆明 文一総合出版 1200円+税

厚さ5㎜、B6変形の邪魔にならないサイズです。この本片手に静かにお花見するのも一興。
(ちなみにこのハンドブックはシリーズ構成が「ハエトリグモ」とかけっこうマニアックなものが集まっていて面白いのです!)


















本 『タイポさんぽ改 路上の文字観察』

『タイポさんぽ改 路上の文字観察』藤本健太郎著 誠文堂新光社


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街角にある様々な看板を中心に、著者が採取したタイポグラフに対してその味わいどころを語る。

街で見かけるたくさんの看板、確かにそれらはいずれも味わい深い。書体のおもしろみもさることながら、本書ではそれに対する著者のコメントが秀逸なのである。看板ひとつでそこまで語れるのか、と感心しきり。これはもう、著者、藤本氏の話芸である。

以前に取り上げた「もじ部」ではフォントデザイナーという職業の方々が、漢字、ひらがな、カタカナ、数字、アルファベット等、一式全てにおいて精緻なフォーマットを策定し、微に入り細に入り、書体を作製していた。また、大手の企業でも企業ロゴと言えば、厳格なレギュレーションのもとに管理され、例えば勝手に色を変えて使うとかいうことなどもっての他なのである。

しかしながら、本書で取り上げられるタイポはその対極に位置するかのようだ。文字通りその店の看板であるにもかかわらずどこかユルい(笑)

たしかに町で見上げれば、お店の数だけ看板があるわけで。
それらはいったい誰がデザインしたものだろう。普通ならその店を立ち上げるときに、店の製品のカタログ、名刺等、印刷物も考慮して店名ロゴのデザインを行いそうなものである。
そういう場合は印刷屋さんとつながりのあるデザイナーさんが行うのだろうか?

しかし、本書で取り上げる、とりわけワンオフもののアクリル看板を見ていると、「こういう雰囲気のロゴでデザインして。看板と込みでいくらいくらでお願い!」という会話が聞こえてきそうである。

おそらく、デザインした方々はレタリングの専門家というほどではなくても、学生時代に一通り、文字のデザインについては勉強してきたのであろう。でももはやそんなことは最重要事項ではない。大切なのはオーナーの意向、そしていかに街頭で目をひくかということ。デザイナーではなく、看板職人として腕を振るうのだ。そして、インパクトとフリーダムさを兼ね備えたタイポが出来上がる(笑)

しかしながら、端正な一流企業のロゴとは違って、まさに手作りの息遣いとダイナミズムを兼ね備えたこれらの看板たちこそが我々の身近で街を彩っているのだなあ、とあらためて思う。


雑誌『子供の科学』



ちょっと遅くなりましたが、『子供の科学』4月号を紹介しておきます。

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ご存知、誠文堂新光社が出版している子供向け科学雑誌です。なんと1924年(大正13年)の創刊!もはや日本の宝ですね。
理科教育の重要性が取りざたされる昨今、本当に貴重な雑誌です。雑誌不況で廃刊などということのないように応援したい!

さて、今月号は特に毎年恒例の「KoKa手帳」付き!今ならまだ間に合います。

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前半はざっくり大きくて書きやすい、見開きのホリゾンタル。科学豆知識ものっています。


そして後半、メモページをのぞくと全体のほぼ1/3が科学便覧になっています。子供だましでもなく、難しすぎもせず、丁度、理科好きの子供にはぴったりです。

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こちらもぜひ!

子供の科学のWEBサイト「コカねっと!」









本 『もじ部』

『もじ部』 書体デザイナーに聞くデザインの背景・フォント選びと使い方のコツ
雪朱里+グラフィック社編集部 2015年12月25日 グラフィック社

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『デザインのひきだし』の読者から募った参加者が「部員」となって、フォントメーカーや書体デザイナーから、制作背景、コンセプト、その他フォントに関する様々な事柄についてレクチャーを受けるという贅沢な内容。


おそらくデザインに興味のない人にとってはフォントと言っても、「ゴシック体」と「明朝体」の区別ぐらいしかつかないでしょう。また、よほど書体に詳しい人でないと、同じ明朝体でもフォントによってどのような違いがあるかなかなか分からないと思います。

それぐらい目立たないことかもしれませんが、世の中には実に多数の書体があってそれぞれに歴史や目的があって作られているのですね。

そして文字を使うそれぞれの場面にあったフォントと、それをどのように使うかによって、実際に文字の見え方や文章の読みやすさがずいぶん変わってくるわけです。

我々が毎日、目にする文字ですが、時に広告やサインとして目立ったり、あるいは本やモニターの中で空気のように当たり前に存在して情報を伝えたり…文字はそのような様々な場面で活躍できるように、作る人と使う人がいろいろと気を配り、デザインされています。

様々なフォントについてその書体デザイナーが語る背景はまるで歴史秘話のごとくもあり、久々に知的興奮を味わい、一気に読みました。それにしてもなんと多くの手間と時間をかけ、制作されていることでしょうか。

フォントをデザインする上での考察だけではなく、グラフィックデザイナーがそれを使う場面でのコツなども盛り込まれていてとても勉強になります。グラフィックデザインを学び始めた学生さんから実際に現場でフォントを使っているデザイナーさんまで多くの方の参考になる本だと思います。

また本書では各章ごとに見出しや本文で異なったフォントが使われ、実際にどのように見えるかも分かるしくみとなっています。しかし、なんという凝った作りなんでしょうかね、付録の「座談会」まで、本当に濃い内容です。

特別レポートの「機械彫刻用標準書体」のリンクを貼っておきます。

「機械彫刻用標準書体フォント」


折り本 その10 「番外2 組継ぎ本」

折本テーマは終わりと言いつつ、ひとつ忘れていたので備忘録として。

厳密には折本ではないのですが、裏表印刷に対応した簡易製本の一種です。
紙の真ん中の折り目に切れ目を入れ、他の折丁を差し込んでいくというやり方です。

「前田年昭さん」という方の考案のようです。

「繙 蟠 録 II 2013年4-6月
2013/06/23 「組継ぎ本」マニュアル 」



その分かり易い紹介のブログ

『digital ひえたろう』 編集長の日記★雑記★備忘録

「組継ぎ本面付け計算機」



楠樹さんの片面印刷方式

「 織豊出版 組継ぎ折本の作り方 」




組継ぎ本は面付やカットがややこしくなりますが、おもしろい方式ですね。








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