最近、mixiの記事で驚いたのが、これ。
はじめての体験であった。
探偵ナイトスクープ - 電話が叫ぶ謎の声(1/2)探偵ナイトスクープ - 電話が叫ぶ謎の声(2/2)「探偵ナイトスクープ 電話が叫ぶ謎の声」分析
携帯電話のカメラのシャッター音に続き、「撮ったのかよ!」というおっさんの音声が発せられる。
この部分が人によっては「エーアイアイ」「エーアルアイ」などと聴こえるのだ。
最初、何度聞いても「撮ったのかよ!」としか聴こえなかったので、「エーアイアイ」に聴こえるということの意味が分からなかった。しかし、YouTubeのその部分をクリック再生して何度も聴いているうちに、突然「エーアルアイ」と聴こえるようになり、今度はどの部分を再生しても「エーアルアイ」にしか聴こえなくなった。
これには驚いた。まるで違うデータを再生しているのでは?と疑いたくなるほどであった。さらに何度も聴いているうちに、一度に両方認識できるようになり、意識することで、どちらにも聴こえるようにもなった。
いろいろな書き込みなどを見ていると、性別、年齢にかかわらず、最初から聴こえ方が「撮ったのかよ」派と「エーアイアイ」派に分かれ、どちらももう一方の聴こえ方が認識できないようである。
機械のあいまいな音声であるにしても、一つの音声が二通りに聞こえるということは驚きである。両方聴こえるようになった人には分かると思うが、「撮ったのかよ」はおっさんの声で、「エーアイアイ」はもっと高い、こどものような声である(私には「クレージーフロッグ」の声のように聴こえる)ということもすごいと思う。
これだけ見事に違う言葉に聴こえると、日常でも人々は同じ音声を異なる認識で捕らえていることがあるのでは、と思う。人々の間で疑いもないレベルで共通の認識が行われているということが錯覚なのかもしれない、と思うと、何か日常的な枠組みが崩れるようで異様な気分にさえなる。
そういえば、こどものころ、アニメの効果音が弟と異なって聴こえたことを思い出した。それも合成の音声だったのだが、私には「オーイポッ!オーイポッ!」と聴こえたのが、弟には「ボーリク!ボーリク!」と聴こえるという。リズムも違うので、いったい弟の耳はどーなってんだろ、と思ったものだが、こういう経験をすると実際に違って聴こえていたのかもしれないと思う。
このことは耳で聴いた音声を実際には「脳で認識」しているのだということを改めて自覚させてくれる。単なる音を脳で言葉として認識するときに、「撮ったのかよ」と「エーアイアイ」のどちらにフォーカスするかで違って聴こえるのだろう。年齢に関係ないことや、どちらにも聴こえるようになったりすることを考えると、少し前にニュースになった「若者にしか聴こえないモスキート音(高音)」とは原理が異なるようである。
外国語を習得するときによく言われる「英語耳」みたいなことには大いに関係しているのかもしれない。
視覚的の場合ならおなじみの「ルビンの壺」や「老婆と貴婦人」(http://www7.ocn.ne.jp/~nyanlabo/j011sakusi.htm)のような2種類に認識できる図形というのはたくさんある。
特に下記のURL先の「回転するシルエット」などまさに同じ現象に思える。意識することによって回転の方向が異なって見えるのだ。(よそ様のところなのでURLをコピペしてください)
http://www.procreo.jp/labo/labo13.html
視覚的にはこういう「錯視」は有名だが、聴覚でもここまではっきりと「錯聴」?があるとは驚きであった。
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