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守宮

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や‐もり【守=宮・家守】

有鱗(ゆうりん)目ヤモリ科の爬虫(はちゅう)類。人家や周辺の林にすむ。体長約12 センチ。尾はその半分を占め、自切・再生する。体色は灰褐色で暗色の斑紋がある。目のまぶたは動かない。四肢の指先は太く、下面のひだに無数の微細な毛状突起があって吸盤の働きをし、壁や天井に吸いつく。夜活動し、昆虫などを捕食。福島県以南に分布。同科には約670種が含まれ、温帯から熱帯にかけて広く分布。《季 夏》「河岸船の簾(すだれ)にいでし―かな/蛇笏」

【大辞泉】より引用


以前、都内のアパートの1階に住んでいたとき、近所を縄張りとする野良猫が毎日我が家を訪れるようになった。
驚くほど利口で美しい猫であった。煮干を与えたり、寒い季節には一晩の宿を貸したりするなどしていた。
そうするうちに、夏になると朝、玄関に「ヤモリ」が置かれるようになった。その届け物は、二日と開けず置かれることもあり、一夏に20匹は下らなかっただろう。下町とはいえ、よく都内の住宅地にこれだけのヤモリがいるものだと思った。

朝、出勤の前に箒と塵取りでそれを片付けるのが日課となったが、あるとき、掃除しようとしたら、まだ息があって、大きな声で「ぢーっ!」と鳴いたのには腰を抜かしそうになった。
ヤモリがあんな大きな声で鳴くなど全く知らなかった。

近所のヤモリを絶滅させても申し訳ないと思い、猫の首根っこをつかまえ、「ヤモリはもういいからこれを持って来い。」と、一万円札を鼻面に押し付けて言い聞かせた。
もちろん、いくら利口とはいえ、そこまでは理解できなかったようである。次の日の朝、玄関にはヤモリではなく「油蝉」が置かれていた。

[写真]
MARNAのヤモリ・フック
この会社は生き物のキャラを使った雑貨が得意なようです。
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