日光写真
現在発売中の写真誌
「PHaT PHOTO」に別冊付録として「太陽で遊ぶフォトグラムキット UROCO」が付いています。
おしゃれな名まえですが、何のことは無い、単なる昔でいう日光写真の一種。

トレーシングペーパーに印刷された「種紙」(変な名まえ・・・「原稿」でいいのでは?)と厚紙を組み立てるケース、名刺サイズの印画紙が20枚付いています。
ケースを組み立てるとこんな感じ。携帯電話のイメージなんでしょうか?

簡単な割に、取り説が不親切なので、かえって組み立てが難しく感じます。また、種紙はPHaTのロゴが印刷されてあり、あまり使いたいとは思いませんでした。
自分で撮った写真をパソコンで加工し、トレーシングペーパーにプリントして原稿を作ってみました。このとき、トレペではインクが真っ黒に出なかったので実際はトナー式のコピーにかけた方がいいかもしれません。取りあえず、2回重ねてプリントしました。
さて、やってみると残念ながらこのおしゃれなケースでは節度も悪く取り扱いが今ひとつでした。原稿と印画紙が浮いてしまうとボヤけて(それも味ではありますが)しまいます。
そこで簡単な装置を考案。ってダンボールにCDケースの透明な蓋をガムテで貼りつけただけですが(笑)。

何枚か試行錯誤の結果、太陽光で10秒ほどで綺麗に転写できました。(蛍光灯の光ではあまりうまく行きませんでした。)また、焼き付けるときアイロンを使いましたが、このときのコツとしてはスチームアイロンの穴に気をつけること(穴の跡が付いたりします)と、アイロンの温度が低すぎると綺麗に現像できないということです。
実際にできたものはこんな感じ・・・なんだかクリスマス風になってしまった。

さて、やってみた結果ですが・・・あまり面白くありませんでした・・・というと身も蓋も無いのですが、原因が思い当たりました。というのは、昔、学研の付録なんかでやった日光写真ってのは原稿がネガだったわけですね。現像すると反転してポジになる、それが面白かったわけです。
ところがこの付録の印画紙はポジ原稿→ポジ写真なわけで、単に色が黒から青に変わっただけじゃん、ということです。
実はこの印画紙、私にとってはとてもお馴染みで、図面を青焼きする乾式ジアゾコピー用紙なんですね。私はこれで何百枚図面を青焼きしたかわかりません(笑)。
最近は機械分野では設計も3次元が主流になりつつあり、また、レーザーコピーなどもランニングコストが安くなってきたので青焼きを取るところも減ってきているでしょう。建築分野ではまだまだけっこう使われているかもしれませんが。
しかし、コストも安く取り扱い勝手のいい、このコピー用紙、使わない手はない。これの特性を活かすにはピンホールカメラなどの手製カメラのポジとして使えばいいわけです。つまり、ネガを必用とせず、白青のポラロイドカメラみたいなものができれば、それはそれなりに面白いでしょう。
で、調べてみたら、そういうカメラを作っている方もたくさんおられました。
オリジナルについて触れられているページのURLは次の通り。(サイトのトップではないので直リンは避けます。)
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/ebisan/copiart.htm
工作魂が疼きます。時間ができたらぜひ作ってみたいテーマです。
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