8th SICF Group B
後編です。
デザインユニットpocapocaさん廃材を利用した民族楽器と棚。

楽器はたしか南米の方の貧しい人たちが手作りで作ったものをモチーフにしているということだったと思います。とは言え、非常に精密な造りで、誰もが廃材で作れるようなものではないようです。もちろん、しっかりと音が鳴り、その場で演奏もされていました。
棚の方は廃材のトタン板やら波板を利用したものですが、民家の庭先でサンダルが入っていてもおかしくない雰囲気なのに、今時のおしゃれな部屋にも合いそうな味わいがありました。
hitomicroさんのレース作品。

レースが虫の巣のような有機的なイメージに紡がれています。
これは個人的に好きなベクトルなんですが、ブースに対してボリュームが足りなかったように思います。レースなのでひとつひとつ編みこむのは大変でしょうが、こういう作品こそ、見る者を捻じ伏せる圧倒的な仕事量が必要だと思います。
飯沢未央さん「インタラクティブ インスタレーション」

Group Bの「うひゃー!」はこの作品。
まんま心臓ですが、リモコンで地を這います(笑)。しかもそのコードの先を小指などに巻きつけることにより、操縦者の心拍数に応じて進むのです。
ドキドキすると付いて行くのがたいへん?心臓自体も触ると柔らかく不気味な雰囲気でしたが、インスタレーションとしては、あともう一捻りあれば・・・。
のむらみちこさん「テキスタイルアート」
今回、個人的に非常に気に入った作品。古い本を着るというコンセプト。

この子供服は「楽譜」でできています。楽譜を細く切って、編み込み、縫製しています。古い印刷物の風合いがいい。

こちらは世界地図でできたスプリングコート。見慣れた地図特有の色合いも再構成されることによりたしかにスプリングコートに似合いそうな春めいた雰囲気に・・・しかし、世界を着るとはなんとも壮大な・・・
他に哲学書から作られた服やレシートでできた帽子など、静かで知的な印象の作品でした。
イシカワチサトさんの不条理なファッション

前身ごろだけのシャツやら繋がったズボン、スーツたち・・・両方取っ手で底の無いバッグ、あるいは両方底で入れられないバッグ(もはやバッグでさえないと)。
服はなんとか着ようと思えば着れないことはないらしい、そう言われてそんな無理なシチュエーションを想像している自分はすっかり術中にはまっていました(笑)。
一見普通の売り物にさえ見えるような高い技術をおしみなく注ぎ込んでいるのがスゴイ。
AYA HORIBEさんヴィンテージ生地のバッグ

アメリカのヴィンテージものの生地を取り寄せてバッグを作っておられました。
いや、これがなんとも味わいがあって・・・男の自分など持ち歩くわけにもいかないのですが、ポップな雰囲気がとても楽しい。
作者のセンスが光ります。
第7回の受賞者作品から
杉山純・田中章子さんの立体作品

これまた、なんとも強烈、圧縮された食材・・・近くで見ると布でできた食材のぬいぐるみ?でした。レトルトパウチをイメージさせます。(布団圧縮袋でしょうかね)
昨年のクールな蛍光灯の作品が印象深かった、印デザインさんの照明-「円相」。

昨年同様サークルランプを素材にしていますが、昨年の危うい緊張感から距離を置き、今年は安定した照明器具へと進化したしたようです。この処理の仕方には脱帽です。
他にもいろいろ紹介したい作品はあったのですが、写真やデータの不備などで断念しました。
SICFのHPの方でいずれ出品者のプロフや作品が掲載されるかと思います。
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