CADの歴史はかなり古い。1960年代半ばにはロッキード社の商用CADが運用されていたというのだから驚く。そういえば、有名な3D CADのCATIAもフランスの航空機メーカー、ダッソー(システムズ)社のものだ。航空機用というか軍事関係の要求があってのことかもしれない。
もともとの出自が古いせいか、どうも2DのCADというのはユーザーインターフェースがあまり洗練されていないように感じる。
最近ではフリーで手に入るCADソフトもたくさんあるのだが、どーしてどれもこれも、ここまで使い勝手が悪いのだろうか。
例えば国産のフリーのCADの草分けと言えば、「Jw cad」がある。書店で簡単に手に入るCAD関係の本といえば、AutoCADかJw cadくらいのものだ。
で、このJw cadが、いくら建築用とはいえ、あまりに勝手が悪くて、全く使う気になれない。これが業界のデファクトスタンダードなんだから、建築家というのは、どうやって図面を書いているのだろうと、不思議で仕方ない。「慣れ」の問題をはるかに超越しているように思うのだが。まあ、その道に特化した利点があるのだろう。
今まで試してみた主なフリーCADを列挙すると・・・
国内サイト
Ho CAD
Jw cad
My CAD
SP-CAD
鍋CAD
KING CAD
IJCAD
Sai draw
海外サイト
DESI-III
A9CAD
HY CAD
CADE
CadStd
jDraft
以上、残念ながらどれも操作勝手や性能が満足できなくて、使う気になれなかった。(全く個人的な観点ですよ!)
個人的に使えるレベルのものは次の通り。
「CAD DJ」見た目がすっきりして、いかにも新しい感じのCADだ。
CADを使うときに自分が一番気にするのが、ドラッグで画面を引き回せ(カーソルが手の形になるヤツ)、ホイールで拡大縮小ができるかどうかということである。
つまり、好きなときに好きなところを好きな大きさで見られるかどうかということである。これができないとどうも思考の流れをスポイルするのだ。
CAD DJは両方ともホイールに割り当てられているので問題ない。
他、平行線は使い勝手がよくてマル。トリミング関係がよくない。直線を任意に伸縮できない。円のカットも面倒か。
とにかく無料版の「DJ!!Standard」は制限が多くて残念だ。せめてDXFでのエクスポートぐらい対応してほしい。なんかいろんな細かい制限がケチ臭いんだよね(笑)。いっそのこと
有料版だけにすればいいのに。
夏にリリースされる後継の「RootPro CAD」Standard に期待か。
ちなみに以前ここで紹介した
「2円と1直線に接する接円の問題」がCADの能力を見るベンチマークとして面白いかもしれない。試しに書かせてみると、8円のうち、5つしか描画できなかった。機械系CADとしては失格だ。
「SakuraCad」 らんゆう氏が個人的にこつこつと開発しているCAD。開発終了のLiliCadの後継。
個人でこれほどのものを作るのだからスゴイです。
ホイールが拡大縮小ではなく、上下移動なのが残念(%数値ボックスをクリックすると連動するが)。画面のドラッグにも対応しておらず、ホイールクリックでカーソル位置が中心点に移動する。このあたりがちょっと昔のCADっぽい。
平行線の幅入力ができないのが痛いなあ。線の伸縮など細かいところにやや使いにくさあり。「テストバージョン」ということでバグらしきものもあった。
繋がったラインをポリゴン化できるというのが他のCADにない特徴で、これは貴重な機能である。DXF形式の入出力ができるので、AR CADで描いたものを読み込んでポリゴン化し、再度AR CADに渡して塗りつぶすという裏技に使える。
「接円の問題」を書かせると瞬時に8個の円を描写したので驚いた。かしこいです。
「AR CAD」 前回の記事で紹介したように、今の所、フリーのCADでは最高かと思う。接円の問題もクリア。当ブログの一押しCADなのだ。
追記:DJ CAD の接円の問題については、直線の長さによって正答数が変化します。これは「直線」を数学的に無限長としてとらえるか、有限の線分としてとらえるか等、CADの考え方によるようです。
また、他のCADでテストしてみたところ、同じ接円系のコマンドでも(3線とか2点1線とか複数あります)、コマンドの違いにより、線を有限として捉えたり、無限として捉えたり、必ずしも一定していないようです。
初心者にも直感的に使いやすいすぐれものだと感心しています。
ところで、SakuraCadでm繋がったラインをポリゴン化できるというのを読み、早速ダウンロードしました。
しかし、ヘルプもあまり詳しくなく、実際どのようにすればポリゴン化できるのかがよくわかりませんでした。
できれば、コマンド名などを教えていただけると助かります。
よろしくお願いいたします。