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「システムノート」の手法 1

「システムノート」の手法


「システムノート」の構成

前回、「システムノート」とは、「日付機能付きの大きな紙フォルダー」です、とタネ明かししました。

なんだか延々ご大層なことを書き連ねておきながら、「大きければいいわけ?」、「結局はフォルダー?」とガッカリしてしまった方、すみません、実はその通りなんです。

手帳考の1から大きさにこだわってきた通り、「システムノート」では、「大きさ」が最も重要な要件となります。

前述してきた通り、多くの手帳がすでにポケットに入らない以上、「システムノート」ではいわゆる「携帯性」を捨てます(笑)。「携帯性」というのは「ポケットに入る(帯に携える)」ということで、「持ち運びできる」ことを捨てるわけではありません。つまり、あなたの鞄に入ればそれでいい、ということです。

「ポケット」という縛りを離れて、さて、大きさをどう決めればいいでしょうか。


キーワード:シンプルであれ

1.大きさ

a.大きさ=紙の規格 A系列に限る!


官公庁や民間企業においてA4という国際標準の大きさに書類が統一されるようになって随分と立ちます。(書類のA4統一に関しては、山根一眞氏の著書「A4革命」(1993年日本経済新聞社)に詳しい)

今やビジネスの現場における標準フォーマットはA4サイズなわけですから、基本的にはA4を使うのが最も合理的な選択です。もっとも、同じくA系列であれば、いろいろと融通が利くので、A4を基本形に、A5、A3の大きさを選んでもよいでしょう。それぞれの大きさにメリット、デメリットがあります。

システムノートの場合、もっとも使い手のあるリフィル用紙はなんと言っても「コピー用紙」です。コピー用紙と言えば、A4サイズがもっとも基本の大きさで、どこでも入手できるし、価格もリーズナブル。様々なリフィルやアイデア出しのフィールドなどとして、これほど気軽に使える用紙はありません。

システム手帳の場合、「バイブルサイズ」を使っている方がもっとも多いと思われますが、白紙のリフィルを用意しようとしても、それなりの店にいかないと手に入らなかったりするうえ、印刷設定なども面倒です。

システムノートのコンセプトの一つは「シンプル」であることです。つまり、A4の用紙を使うのが最もシンプルな解答となるわけです。


ここで、もう一度、手帳考1の「手帳オフ会」の写真を見てみてください。
多くの方の手帳がバイブルサイズであることが見て取れます。右側中央のグレーのA5サイズが私の手帳です。こうして見るとA5でも大きいですね。A4のフォルダも持っていたのですが、他の方のジャマになりそうなので遠慮しました(笑)。

実際、手帳を見せ合っているときに私が鞄からA4のフォルダーを取り出すと、皆から一斉に「でけぇー!」という声が上がりました(笑)。それほどA4の大きさは手帳としてはインパクトがあります。なんせ、皆さんが通勤途中に目にするようなマンガ雑誌や週刊誌でさえB5サイズなんですから。あれより一回り大きいのです。(同手帳考1のサイズ比較表参照)

特に、女性の場合、システム手帳を持ち歩いている方の多くは「ミニサイズ」を利用されているのではないでしょうか。ミニサイズのシステム帳には女性向けのデザインのものが多いわけですが、この背景には平均的に女性のハンドバッグが小さい上に、化粧ポーチなどが既に幅を取っているから、という理由もあるようです。

いずれにしても、A4はやっぱり持ち歩きにくい、という人は多いはず。というわけでA5を使う手もあります。紙の入手にしてもA4と同じように手に入りやすいうえに、無ければA4を半分にカットすれば済むので供給には困りません。

A4のフォルダーなら仕事の書類も資料として、そのままで持ち歩けるメリットもあります。A5の場合でも、これは半分に折れば済むので、ほとんど問題にはなりません。これもかなり大きなメリットで、同じくA系列の「超整理手帳」を使う方が必ずといっていいほど、その使用理由のひとつにあげる要素です。


また、もし、あなたがデザイナーが持つようなA3のスケッチブックが入るバッグを持っているとしたら、ここは一つ思い切ってA3フォルダーをノートとして使う手もあります。
満員電車での移動には不向きですが(笑)、これは目立ちますよ。いつも打ち合わせのとき、A3の大きな手帳?を机に広げるヤツがいる、ということで、お客さんの間で話題になることは請け合います(笑)。

しかも、実は冗談ではなくて、ここまで徹底して大きさを追求すると、他にもメリットがあったりするのです。例えば、前回の補足で書いた見開きA2のポータブルホワイトボードシートも丸めることなく運べます。
ハイデメリット・ハイリターンの大きさですが、おそらくクリエイター系の方には支持されるでしょう。



b.選択の基準
 
「文字」の「大きさ、速度、ストローク」

手帳フォーマットの呪縛

綴じ手帳であれ、システム手帳であれ、文字を記入する罫線の幅は、5mm前後が多いのではないでしょうか。方眼のリフィルにしても10mmではなく5mmが基本でしょう。

当たり前の話で恐縮ですが、記入の際、筆記の速度を早くすればするほど、小さな文字できちんと書くことはつらくなります。
つまり、逆に、手帳はその小さな罫線とスペースのために、書き手にある程度「きちん」と「ゆっくり」記入することを強制してしまいます。スペースの余裕がないので書き間違いもしたくないでしょう。鉛筆で記入しないことには、間違ったときにも線で消したりして、汚くなり勝ちですし。

いつも手帳を持ち歩いて、真面目に記録を取ろうと考えている人ほど、手帳に記入する場合には多少なりとも姿勢を正さなくてはいけないような、無意識のプレッシャーを感じるのではないでしょうか。手帳を使わなくなってしまう原因には案外この辺りのことも無関係ではないと思います。

以前、一緒に仕事をした人で、小さな手帳に2mm角ほどの細かい字を、ロッドリングの0.3mmほどのペンを使ってびっしりと書く方がおられました。その人は絵も上手で、仕事も抜群にできる人だったのですが、体重が80kgほどありそうな大きな方だったので、人は見かけによらないなあ、と驚きました(笑)。
筆記用具としての紙のスペースを大きく使う方法としては「紙」自体を大きくすることと真逆の方法ですが、この方の真似は一般的には困難でしょう。

(罫線の太さについては以前のエントリ『罫線は「太罫」!』をご参照ください。)


速書きしようとすればするほど、手書きのストロークも大きくなるのが普通かと思います。必ずしも文字とは同じに語れないかもしれませんが、画家のクロッキーのラインが流れるように走っているのを見たことがある人も多いでしょう。

つまり、これは人によって筆圧などと同じく差があるのですが、文字や絵を描くフィールドはとりあえず大きい方が自由度が高いといえます。

パソコンで絵を描くのに、ワコムなどのタブレットを使ったことのある人ならお分かりだと思いますが、タブレットでは使用する範囲や、ペンの筆圧、速度などをカスタマイズすることができます。最初にテストしてドローイングすることで、その人に最適な状態を設定できるのですね。つまり、手首を中心にして動かすので、葉書ぐらいの大きささえあれば十分だという人から、肘をつかって手を大きく動かすので、実際の絵よりも大きく設定したいという人までいろいろです。

電話などの最中に話の内容を裏紙などにメモするとき、自分の字の大きさや文章のストロークはだいたいどれ位になるでしょうか?一概には言えないでしょうけれど、あまり5mm角以下や、逆に3cm角以上で書いたりしないのではないでしょうか?

全く白紙の紙に無意識に書いている字の大きさは、ある程度平均している筈です。自分がいつも無意識に書いている文字の大きさで、最低でも1行約15文字、できれば30文字の文章が書ける紙の幅が一つの目安となるでしょう。

また、アイデアを確認したりするのに、いわゆる「マインドマップ」のようなものを描いたことはありますか?
そのとき、あなたならどれ位の大きさの紙を使いたいですか?あなたがもっともアイデアを伸び伸び書ける大きさはどれ位でしょう。
ホワイトボードとは違って、机上での作業の場合、いきなり模造紙のような大きなフィールドを与えられても、戸惑うことでしょう。大きければいいというものではなく、気分が萎縮したり拡散したりすることなく、気楽に書き始められる大きさがある筈です。私の場合、一番伸び伸びと書けるサイズはA3ですね。

もう一つ、ハンドライティングのスピードが速いということは思考の流れを妨げないという利点もあります。

余談ですが、私は今回、手帳考の1から3までの骨子を、ほぼ日曜日の1日で集中的に書きました。
勢い?を重視して、アイデアプロセッサーの類ではなく、パソコンの「メモ帳」を使いました。約24KBのデータ量でしたから、ほぼ12,000文字、400字詰め原稿用紙にして30枚といったところです。私の場合、これはもう、手書きでは無理で、キーボードの打ち込みだからこそできた速度です。
パソコンを落としてから、推敲したい箇所を思いついて、忘れないようにメモをしようとしたら、手書きのあまりの遅さに戸惑いました。ちょうど高速道路を降りてすぐのときに極端に車のスピードが遅いように感じるのと同じですね。ブラインドタッチができる人にとっては手書きよりもキーボードの方が思考の速度に近いわけです。

ただ、とりあえず、打ち合わせの場面で、パソコンをカタカタと打ち続けるわけにもいかないでしょうし、さっと絵を描いてみせるのも容易ではないでしょう。アナログとデジタルは用途によって使い分けすればいいだけです。デジタルの活用については、機会があればいずれ話したいと思いますが、今回は「手書き」を前提ですすめます。

重要なのはできるだけ思考の流れを分断しないような大きさを確保することです。


(次回はより具体的なフォルダーの選択の話です。
2.フォルダー)


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