東京五美術大学連合・修了制作展を観に「国立新美術館」に行ってきた。
今年から会場を新たにし、空間的にもゆったりとし、これまでよりも作品数が増えた印象。技術や完成度はともかく、中にはエネルギー量の多い作品も見受けられ展覧会として楽しめた。
ただ、なんというか、全体的にはあっさりした作品が多い。もっと作品と徹底的に格闘した痕を残すような仕事が観たいと思う。
自分が卒業制作を作ったときのことを思えば偉そうなことは言えないのだが、今は就職活動も昔より早く終わっているはずだ。展示スペースに余裕があるのだから、仕事量として見せてもいいと思う。
「国立新美術館」、まだ、開館して約1年。
設計は昨年、都知事選に立候補して話題を撒いたあと、お亡くなりになった
黒川紀章先生。ロゴ関係は
佐藤可士和。
美術館というよりは多目的ホールの印象。東京国際フォーラムと同じ、箱モノ行政。あっちは破綻したが。
ガラスによる曲面構成の壁面。国民の税金を注ぎ込んだ有用性のある建築なのかどーかは知らんが、巨大オブジェとしては楽しめるのだ。名のある建築家になれば巨大な資金を動かして笑えるようなヘンなものを作ることができるのだなあ。あの先生のことだから、まさに天才の無邪気さとでもいうべきか・・・。ある意味、個人の「狂気」に形が与えられることは、岡本太郎を例にとるまでもなく、天才の天才たる所以である。
久々にパノラマ合成してみる。
乃木駅の連絡口から入ったところ。天井には巨大なキューカンバ?

ハングアップした壁面は最近の流行りか(笑)。

上下のアクセスはエスカレーターとエレベーターが各1箇所。かなり移動しづらいと感じた。
上階より下を臨む。

また、会場もデフォの設計が悪いのか、設営が悪いのか、作品を見る導線が悪く、非常に観にくかった。外のエントランスも端まで歩いたら行き止まりになっていて呆れた。
外観。撮影時、夕日があたって不思議な印象となった。

外壁はガラスを水平に並べているので、汚れが溜まるようだ。近づいて見ると薄汚い。これは形状的に掃除もたいへんそうだし、費用も嵩みそうだ・・・多分、そんなこともあまり考えていないのだろう(笑)。
- http://horirium.blog7.fc2.com/tb.php/284-c39ad339
0件のトラックバック
嫉妬します。すばらしくて。いいなあ、若さ。