D-CLIPS
社名を「デザインフィル」と変えた
「ミドリ」さんから動物の形をしたゼムクリップが発売されている。
動物の形はアヒル、ウサギ、ブタ、ペンギン、ゾウ、ウシ、カバ、ウマの8種類。
このうち、クリップの形状が動物のデザインとしてうまくハマッていると思った、アヒルとペンギンを買ってみた。

使ってみると、やはり普通のクリップよりは多少使いにくい。特にアヒルの方は紙が頭の方に引っかかる。

さてさて・・・「動物」の形をした小物文具といえば、まず、パスキーデザインさんの「アニマルラバーバンド」が思い浮かぶだろう。
個人的にはこのデザインはどう見てもアニマルラバーバンドにインスパイア(笑)されているに違いないと思う。以前も
こういうのを紹介したが、アニマルラバーバンドが業界に与えたインパクトの大きさがわかろうというもの。
アイデアの方向それ自体は制約することができないし、このベクトルのプロダクトが売れると企業が判断するのなら、2匹目のドジョウを狙うのは戦略としては正しいのかもしれない。
しかし、もし、これを担当したのが企業内デザイナーなら、個人のデザイナーとしてのアイデンティティーが磨り減りはしないか、と余計なことを考えてしまう。クリップの形状はかなりよく練られているとは思うが。
企業論理がいかに冷徹かということは、ミドリのHPのこの製品の紹介文を読めば分かるかと思う。
『書類にまぎれて捨ててしまいがちなゼムクリップも、ディークリップスなら、繰り返し使ってもらえること請け合い・・・・』
この文章はパスキーさんがアニマルラバーバンドをデザインしたコンセプトそのままなんですけど。臆面もなくこういうことを書けるとは、さすがに驚いた。
さらに驚いたことに、このミドリの商品を買った10分後に、別の店で次のような商品を発見してしまったのである(笑)。

どうやらミドリの別商品ではないらしい、と分かるまでしばらくかかった。
B.Duck Paper Clipsという商品名。
パッケージにSemk designとLuftという名が記銘されている。調べてみると、
Semk Products Limited という、中国の会社のようだ。大阪の商社が輸入している。
これはもう似ているなんてレベルではないが、よく見ると羽の方向が違う。それだけでこちらの方が挟みやすいのだが(笑)。
それに・・・なんというか、ミドリさんのD-CLIPSを剽窃したのかどうかは知らないが、商品的にはこちらの方が・・・楽しい・・・。
水の波紋をイメージしたお皿は磁石が仕込んであって、クリップがくっつく。

クリップの色も黄色で、あの黄色のアヒルのソフビをイメージさせる、と思ったら、どうやらそちらが専門のようで、アヒルをいっぱい作っている。いずれにせよ、ここまでデザインで遊ばれると、憎めないではないか。
シリーズ展開しているゾウのキャラクターでは黄色いバナナのクリップが鼻に仕込んだ磁石にくっつく、という商品もある。
とにかくいろいろ見ていくと、
楽しいキャラクターものが多いのだ。変なものもあって、ファンになってしまいそうだ(笑)。
というわけで、ソックリ+中国=パチもん という図式がすぐに浮かんでしまうのだが、保留としておこう。
下のサイトに間借りして、Wクリップアート展
を開催中です。クリップつながりということで
よろしければ、のぞいてください。
http://mpuzzle.web.fc2.com/wclipart.html