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CADレビュー2

RootPro CAD

以前紹介したRootPro CAD(旧CAD DJ)さんから、バージョンアップのコメントを頂きました。

「CAD DJ」で「2円と1直線に接する接円の問題」を描かせたところ、全ての解答を描写仕切れなかったのですが、(「2D CADレビューというか・・・」)当初、この弱点は残念ながら後継のRootPro CADでも改善されていませんでした。

RootPro CAD Ver.3.51で接円問題を描写

rpc351-080701a.jpg


ブルーの円2つと下の直線に接する円は一般に(「一般に」というのは後で説明します)8個存在します。
ここではそのうち4つしか描写できていません。→黒い円。(大きな円が下の直線からはずれているところをみると、直線を線分として認識しているわけではないようです。やはり計算のアルゴリズムの問題?でしょうか。)

改善されたとの連絡を頂いた、Ver.3.52で描写してみます。

rpc352-080701b.jpg


1,2,3,4・・・今度はちゃんと描けて・・・あれ?7つしかない?

公平を期すため、(無料版はdxfで保存できないので)キャプチャーした画像からほぼ同じ問題のブルーの線を描いて、「AR CAD」で描写してみます。

080701c.jpg


7つの円の他に直線?が・・・もうお分かりですよね。

実は、私が最初に適当にブルーの問題を描いたときに、偶然、2つの円の大きさと位置関係が、2円の下側と直線に接する円を描写するのに不利な条件となってしまったのです。

つまり最後の接円は直線と非常に離れた遠方で接する巨大な円となってしまうのです。

080701d.jpg


なんと、半径約13.7キロ(笑)。A3サイズで描いてこの寸法!

これを描写仕切れなかったのはアルゴリズムの問題というよりは、どこまで演算をするかという、オーバーフローとでも言うべき問題なのかもしれません。今回AR CADは描写できましたが、さらにこの半径が何十キロ、何百キロというスケールになった場合は、いずれはどこかで描写仕切れないことになると思います。

ちなみにもっと条件のいい位置関係で再トライするとRootPro CADもちゃんと8個描写しました。おそらくこの件に関して実用上の問題があるとは思えません。

080701e.jpg



さてさて、こんな偶然で、「2円と1直線に接する接円の問題」について新しい観点ができました。

問題のうちの2円は異なる大きさである場合は8つの接円を生じるのですが、もしこれが同じ円で同じ高さの場合は・・・

080701f.jpg


単純に考えて2つの円の上側あるいは下側に接して直線にも接する円は存在しないので、答は6個となります。

この場合は分かりやすいのですが、では、今回偶然にできた問題をさらに進めて、最後の円だけが半径が無限に伸びてついに直線となってしまい、従って接円にならない、つまり、合計で7つの接円しかないという(問題の)位置関係は存在するのでしょうか・・・。

んー、有りそうな、無さそうな・・・誰か数学に強い人、考えてください。




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