paper CD case ver.06究極のCD紙ケースです。
今回もしつこく畳折り(たとうおり)です。
まあ、「究極」というのは言い過ぎだとしても、A4用紙で作る畳折りのCDケースとしては「唯一」といっていい設計です。どーして今までこれに気がつかなかったんだろう?と自問自答。
さて、どういうことかと言うと・・・
CDの直径は120mm。余裕を上下左右に3mmみてケースの一辺を126mmとします。
このとき、畳折りでケースが完成する条件としては、折ったときに紙の辺が中心を通ることです。
図で説明すると・・・

この図では折り目を取りあえず5度傾けてみました。右下側を折ってみると・・・紙の辺は中心からはずれていますね(赤い矢印のところ)。
つまり、この矢印のところが中心に重なるような折り目の角度が分かればいいわけです。
ところがこれがやってみると意外にやっかいです。折り紙的な試行錯誤では非常に困難なので、今まで見つけられなかったのだと思います。
数学の得意な人なら方程式か何かで導き出せるのでしょうけれど、残念ながら私はそれほど数学が堪能ではありません。図法的にもエレガントな解答を導き出すことができませんでした・・・。そこで図法の中でも力業を使うことにしました。
つまり手当たり次第にいろいろな角度で折り目を設定し、紙の端の軌跡を見てみるという方法です。

さて、図の緑の線がいろいろな角度で折った紙の端のラインです。
たくさんのラインを描いてみると、全ての線が一つの楕円に接することが分かりました。そこで、楕円をきれいにトレースし、中心点から接線を引いてみると(赤い線)、折り目はその1/2の角度となるので、見事に必要な角度を設定することができました。
厳密に数学的に正確な位置までは分からないのですが、1/10mmというオーダーまでは追い込めました。実際には紙を折ったときのマージンを設定するので実用上の問題はありません。
つまり、この角度は(鏡像を無視すれば)一つしかなく、これより少しでもズレると、中心を乗り越えて畳折りが成立しなかったり、あるいは穴が開くことになります。ゆえに「唯一」のデザインと言えるわけです。
畳折りは普通、折っていく方向が時計回りか反時計回りかで、折り上がったときの形が変わります。
今回は色を付けて、直感的に折り方が分かるように工夫してみました。
なので、以下の説明は蛇足です・・・。
あらかじめ、折り線にスジを付けてから折っていきます。どこから折ってもかまいません。


最後の辺を折るときに、最初の辺の内側に折り込みます。

色が揃うようになっています。卍型の模様になりました。

ブルーの方が出るように折っていくと・・・最後の辺を最初の辺の内側にくぐらせるのがやや、難しいですね。

こちらは紙の端のラインが十字になりました。

ファイルは
HPのrefill→その他→17.CD紙ケース ver.06
に置いてあります。
やや厚手のコピー用紙に印刷してください。PDFファイルはプリンタのマージンなどに注意して「実際のサイズ(100%)」でA4一杯一杯に印刷してください。(従来の記入欄を設けたバージョンもあるので必要な方をプリントしてください。)
上のラインをカットし、折り目に折りスジをつけておきます。今回、折る方向で山と谷が入れ変わるところがあるので折り線の種類は区別しませんでした。
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