銀座の「
ヴァニラ画廊」に「廣江友和展」を観にいってきました。
ヴァニラ画廊もこれまで紹介した画廊と同じく古びたビルの中にありました。

重苦しい雰囲気のこの扉・・・一見さんお断りのようなこの雰囲気、中に入れば一瞬で理解できます。素人さんにお気軽に来てもらっては困るような場所でした(笑)。

「廣江友和展」はヴァニラ画廊HPのトップ画像に惹かれたのですが、はっきり言ってHPに掲載できるのはこれぐらいで、あとは全て江戸時代の「春画」をモチーフとしたものばかりでした。それもかなりダイレクトな表現ばかりで、個人的にはちょっと興醒め。
むしろ、エロチック耽美系に特化したヴァニラ画廊の方向性がおもしろかったですね。いくつか作家の作品も販売していたのですが、その中に「
スクリーミング・マッド・ジョージ」の奇妙なオブジェがあったのでニヤリとしてしまいました。
えーと、画廊の表にガチャガチャが置いてあったので、ブログのネタにとやってみると・・・
こ、こんなものが・・・(汗)

椋陽児という作家の「つゆだく天使」というアダルトフィギュア(そんなジャンル、あったんかい!?)。えー、幸い?これはシリーズの中でもっとも大人しいフィギュアで、他のものが出ていたら、まずここには載せられなかったと思います(笑)。いい子のみんなは、このガチャはやってはいけないよ!
閑話休題、ヴァニラ画廊の入っている蒲田ビルは昭和の香りプンプンの古いビルで、他にも多くの画廊が入っていました。
ギャルリ ドゥミ ソメーユ
古い外装とは裏腹に静かでシックな空間。庵主さえ姿を見せない静かな時間が流れていました。
このように普通の会社も入居しています。最近、立て続けに画廊に赴いたのですが、作品を見る以外に、古いビルの趣にとても惹かれます。銀座はじめ、東京のような都会でも一本裏道に入るだけで、まだまだこのような古いビルが残っていることでしょう。
例え、そういう古いビルの表を通りがかってもなかなか勝手に中に入るわけにはいきませんが、画廊などが開設されている場合ははばかることなく見て回ることができます。
古いビルで思い出すのは青山の「
同潤会アパート」。その表を通りがかる度に、経てきた風雪によって刻まれた佇まいの美しさに感じ入りました。それも今では「表参道ヒルズ」という商業施設に取って代わられました。どうも日本人は木と紙で出来た家に住む為か、古い住居を大切にしようという思想に乏しいようですね。イタリアなどではブティックなども何百年も歴史があるような石造りの建物に入っていることが一つのステータスだったりします。金では購えないような時間をかけたものを大切にしていることがよく分かるし、本当のステータスとはそういうところに生じるんだなと思います。
さて、表参道ヒルズのHPには以下のような説明文が掲げられています。
>昭和初期の文化的都市生活のシンボルだった旧同潤会青山アパート。70年以上も表参道の顔であり続けた場所を再開発することは、森ビルにとっても決して容易ではない試みでした。森ビルと設計を担当した建築家の安藤忠雄氏が街の人々と一緒になって発想したことは、表参道のランドスケープへの敬意。建物の高さを表参道のケヤキ並木と同じ程度に抑え、屋上も積極的に緑化。地下3階から地上3階までの6層分の吹抜け空間には、表参道の街並みと同じ傾斜のスロープを持つ「第2の表参道」を創出し、商業施設をレイアウトしました。世界中から最新のファッションやライフスタイルが集い、様々な情報や刺激を発信する感度の高い場所として。歴史ある街の記憶を継承しながら、常に新しい時代の息吹を送りこみ続ける表参道ヒルズです。
これを要約すると、
「ここは一等地なんだから、生活や暮らしなんてほざいてるんじゃねーよ。金儲けするんだからさっさとどきやがれ!」
ということですね。
ま、70年分の歴史を凌駕するような建築ならそれでもいいのかもしれませんが・・・

私にはなんとなく安っぽいプレハブのように見えるのですが。
展覧会の話が、古い建物の話になってしまいました・・・。
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