舘神龍彦さん主催の「手帳オフ会」に参加してきました。
今回で3回目です。今回は全員で13名とやや少人数ながらも、その分全員が顔を付き合わせて同じテーマを密度高く話し合うことができ、私としては考察が深まりました。舘神さん、ご参加の皆様お疲れさまでした。

以下、オフ会での話し合いのテーマ他、個人的メモです。
1.舘神さんから出された議題:手帳の形式で「レフト式」(左頁に横長の1日が1週間分下方向に並ぶ)と「ヴァーチカル式」(縦に1日の時間軸があり、見開きで1週間分が右横方向に並ぶ)の使われる場面・仕事形態の違いは何か。
1日のスケジュール数の違い、つまり記入量によって違いが出るのではないか、という意見が出されました。通常、横書きで、記入量が多くなるとレフト式では時間位置がぼやけてくるということが言えます。かといって縦書きにすると幅が狭いので書きづらい。
また、1日の時間に対応したルーティンワークのある人はヴァーチカル式を選ぶのでは、という話もありました。
内勤か営業(外回り)かという仕事形態の違いでどちらを選ぶかに違いが出るかどうかは検証できませんでした。
2.スケジュールをどのレベルまで書き込むかという話が手帳を使う上で誰もが悩む課題のようです。
手帳の使い方の指南をする有名人の中には、「切手一つを買いに行く」という些末事まで、手帳のスケジュール欄に落とし込め、と言う方がおられるそうです。つまりあらゆるTO-DOにまで時間設定をするということで(TO-DOのスケジュール化)、これは究極の自己管理かもしれません。
しかしながら、出かけたときにたまたま郵便局の前を通りかかるというシチュエーションもあるわけで、つまりあるタイムスパンの隙間時間にこなせばよい些末事なども山のようにあるはずで・・・
ま、些末事まで書き込むということは、ヘタすると目的と方法を混同する危険性が無くもありません。反面、細かい作業でもあえて書き込んで消していくことにより達成感を得ることができる場合もあるでしょう。試験勉強など、あまり気の進まない作業では、そういうアプローチを取ることも有りだと思います。
また、逆に重要なことは忘れずに覚えているはずだから、細かいことまでいちいち手帳に書くな、つまり些末事に捕らわれるな、という手帳達人の方もおられるようです。
ここでは
a.「TO-DO」はどのようなレベルまでを書くか。
b.「予定(スケジュール)」と「TO-DO」をどう切り分けるか。あらゆる「TO-DO」に対し本当に時間設定を付与できるのか。
という命題が発生します。
「アイデアハック!/原尻淳一・小山龍介」では「15分以上かかる作業はすべてスケジュール帳に落とし込め」と提唱しています。
また、「超手帳法」では野口悠紀雄氏は「TO-DOリスト」については次のように述べています。
・「仕事の見える化」をするもの
・処理を先送りするためのものとなる危険性
・「懸案事項をTO-DOリストで消すこと」は馬鹿にならないインセンティヴになる。
どのようなやり方がよいのか、人それぞれでしょうし、私もまだよく分かりませんが、手帳指南をする方にとっては、この部分は避けて通れぬ大きなテーマというわけです。
3.手帳のスクラップブック化
個人的に重要だと思ったテーマですが、1日単位の事象を事細かにたくさん描いていけばいくほど、即ち、それらは
1.予定とその結果
2.TO-DOとその結果
3.日記的にその日あったことの記録
4.アイデア・考察したこと
5.新聞のコピーなどの資料
などが挙げられますが、人によっては、どんどん単なるスケジュール管理から離れて、スクラップブック的になっていくということ。
これはライフ・ハック的には、いわば「人生のログ取り」と言えるかもしれません。
このあたりは個人的には先日書いたように(
「手書きブログとブログの可能性」)いずれデジタルに移行しそうな気もしていますが、手帳という小スペースをスクラップブックとして使うのはやや窮屈な感じがします。前出のエントリーで言及したように、より大きな「システムノート」には持ってこいの用法かと思います。
4.もう一つ興味深いテーマは3.とも関連するのですが、手帳などのデータをデジタル化するか、アナログ化するかということです。
出席者の対極の例では、片や、あらゆるデータをスキャンして個人サーバーに保存し、個人データベース化するという方と、メールでさえも紙に出力してアナログ的見える化を計るという方がおられました。
私としてはどちらのやり方にも魅力を感じるので困ってしまいます(笑)。
今のところ、私にとってはテキストなど検索性のあるデータと写真はデジタルで、手書きメモ、アイデアスケッチなど検索性のないものは、紙のままフォルダに綴じ込んでいます。後者はある意味そのままスクラップブックとなるわけですが、見返す楽しさというか、基本的に紙好きなので、実体のある紙の手触りには離れがたいものがありますね。
つまり単純なルールで、最初からデジタルなものはデジタルで、アナログなものはアナログでということで、出来る限り、プリンタやスキャナーでその垣根を越えさせるようなことをしない、ということです。いや、それってルールじゃなくて、単にめんどくさがりなだけじゃん、と一人突っ込み(笑)。
もちろん前提としてデータとして保存する場合ということで、大いに例外はあります。
例えば私はモバイルパソコンを持っていないし、携帯の小さな画面も嫌いなので、はじめての場所に出かけるときなどは検索した地図をプリントアウトして持っていきます(iphone買えってか)。HPに載せているリフィルフォーマットなどももともと紙として出力することを前提として作っています。
また、外の掲示板などの文章、図書館で借りてきた本で参考にしたい箇所など、自分のファイルにスクラップブッキングできないものはデジカメで撮ってパソコンに取り込むしか仕方ありません。ただ、個人的にスキャンまでしてテキストをわざわざOCRでデジタル化するメリットがあるのはせいぜい名刺ぐらいかと思います。私は名刺もアナログ管理で充分ですが。
逆にOCRをかけるということは、もともと自分の著作ではない外部文書なわけですから、テキストデータ化して自由度を与えるということの危険性もあるのではないでしょうか。
私もいろいろとOCRを試したこともあったのですが、ワープロ時代に小説を書いて紙で出力した、とかいうことでもない限り、私の場合、はっきり言ってほとんど使うシチュエーションがないことに気づきました。外部の紙文書の配布というような目的でもデジカメで撮って画像にするか、せいぜい(画像)pdfレベルで充分かと思います。(私は世の中には「適度な不便さ」という概念が必要だと思っています。)
デジタルかアナログか、データの種類と保存方法はこれまた大きなテーマです。もちろん、本当はいかに活用するかという大命題があってこそのデータなわけで大きな問題がいろいろと残っています。
あと、期せずしてオフ会で受けたのが、A5のシステム手帳に市販のA3のカレンダーをファイルするやり方で、拙エントリーの「
システムノートの手法5」と「
システムノートの手法9(2)」を合わせた方法です。一応写真をアップ。
右隣に座っておりました者です。
先日のオフ会では、お世話になりました。
毎年リフィルを頂戴して、大変恐縮しております。
オフ会では本名でしたが、ハンドルネールは
CKMです。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。
ところで、早速次回のオフ会が決まったようですが、
以前にも話しました、超整理手帳のパワーユーザー
の方が次回のオフ会には参加出来るようです。
前回、前々回とお誘いしていたのですが、三度目の
正直となりました。館神さんのオフ会では、超整理
手帳のユーザーは少ないですが、今回参加の方は
パワーユーザーの中でも中心的な方ですので、
お話しが盛り上がると思いますよ!
hoririumさんは参加出来そうですか?