はがき印刷用の最近出たばかりのフリーソフトを2つレビュー。
どちらも「
Adobe AIR」という実行環境上で動く。
「Adobe AIRはOSにFlashの実行環境を追加する技術で、FlashコンテンツをOSのデスクトップ上で直接実行することができる。」とのこと。「
Adobe AIR (Apollo)IT用語辞典」参照。
あらかじめAdobe AIRをインストールしておけば、OSに依存することなくFlashを利用したAdobe AIR用のソフトが使えるということらしい。ソフトによってはインストール時にAdobe AIRとコンテンツのソフトを同時にインストールするので、詳細は各ソフトのサイトを参照されたい。
プリントマジック将来的にはいろいろな印刷に対応するらしいが、現状は「はがき」のみの対応となっている。現状、頻繁に自動アップデートがなされている。
「宛先」の記入画面では前回の「はがき作家」同様、宛先住所を記入していくと自動的に50音順でソートされ、データベース化される。ヘルプが用意されていないが、だいたい直感的に操作できるだろう。
ちょっと分かりにくいのが、宛名(住所録)と差出人と宛名面の印刷がそれぞれ別画面になっていて、いちいちタイトル画面に戻ってから選択しなければならないこと。位置関係の微調整などはそれぞれの画面から別々に行う必要がある。
残念なのは使えるフォントが決まっていて、現状10種類しかないこと。ローカルのフォルダにインストールしてあるフォントは使えないのが残念だ。
文面(裏面)の編集
テンプレートや素材は多くはないが、年賀状用の綺麗な写真が用意されている。
貼り付けられる画像の種類はjpg、png、gifでbmpは使えない。
ここでもテキストで使えるフォントが同じく10種しかないのはかなり残念。また、テキストの色も規定の216色のみからの指定となる。

貼り付けた画像やテキストはカーソルで位置を動かせるが、サイズ調整、回転などは左ペインのボタンから行う。
線や図形の編集、テキストの変形配置などはできない。
エフェクトは「影」「ぼかし」「発光」「ベベル」があり、テキストにも画像にも適用できる。
また、保存したときに.pmdという形式でファイルが保存されるのだが、ソフトとの関連が構成されておらず、クリックしてもドロップしても開かない。一旦ソフトを立ち上げてから「開く」から開く必要がある。
年賀状デザインキット日本郵便が提供がする年賀状作成ツール。
日本郵便としては年賀状を購入してもらうという目的があるためか、かなり力の入った内容となっている。
宛名面作成の方は差出人と宛名をあらかじめ登録し、チェックしたものが印刷される。デザインは縦書きのみで、細かい設定はできない模様。プレビューは印刷の直前でないと表示されない。
このソフトは「デザインキット」というだけあって、宛名面よりも文面(裏面)の方の作成に主眼が置かれている。
テンプレートや素材として、同サイトの「年賀状コンシェルジュ」が提供する1000種以上の素材を使うことができる。デザインは和風のものからポップなものまで揃っており、非常に充実している。市販の年賀状素材ソフトや雑誌が打撃を受けるのではないか。

テキストはベーシックフォント4種以外に、パソコン内にインストールされているフォントも使用できる。
ただし、適用できる色が40色しかないのは少なすぎるだろう。
影をつけたりするエフェクトはない。
読み込み可能な画像ファイルの拡張子は、「プリントマジック」と同じで、jpg、png、gifのみ。
貼り付けたテキストや画像は、カーソルから位置変更、サイズ変更、回転などが行える。
その他、フリーハンドによるラインの書き込みができるのだが、ctrlなどを押しても直線を書くことはできない。
保存したデータは.ptcという拡張子で保存されるのだが、これまた、クリックしても開かない。Adobe AIRの特徴だろうか。
これらのソフトはネットと連携しているので、今後、年ごとに干支の素材が変わったり、あるいは暑中見舞いなどに対応したりするのだと思う。
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