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冷蔵庫メンテ x 設計思想

冷蔵庫の汚れを掃除しながら設計思想に思い至る


暑くなってきたので、そろそろ氷でも作ろうかと、製氷皿を見たら・・・げげ、製氷皿を置く部分の奥の方にカビらしきものが・・・


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この写真はもちろん掃除後のものです。



製氷皿や氷受けは常に洗っていたのですが、冷気が送られてくる送風口の奥までは気が回りませんでした。
というか、手も入らないので送風ダクト部を分解しないといけません。うちの冷蔵庫はそろそろ5,6年も経っています。零度以下のダクトといえどカビが発生するのですね、うむむ。


温度センサーらしきものを外して簡単に分解することができました。(ひょっとしたら取説にはお手入れしなさい、と書いてあるのかもしれません(汗))


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恥ずかしい話ですが、かなり汚れていました。漂白剤で掃除!



さてさて、ダクトを綺麗にすると、次はさらにその送風口の奥が気になり出します・・・うむむ、どーする、このパネルを外してみるべきか・・・プラスチックに「ファングリルの外し方」とあります。「右上のネジを外し、上下4ヶ所のツメを外しカバーをとる」とあります。簡単にできるのか?


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やってみました。これは半分失敗。ファンやラジエーター部にアクセスできたのはいいのですが、冷却用のアルミ箔を痛めてしまいました。そこだけひどく汚れていたので、全部剥がすことに・・・いいのか、俺?

どうやらこの部分は使用者のアクセスを想定していない部分だったようです。恐れていたほどカビなどは発生していなかったのですが、全体的に汚れていました。どうやらカビというより、プラスチック部品の静電気で埃を引きつけるようです。台所用のアルコール除菌剤で全体的にお掃除。


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ここんとこ話題の「エコポイント」という欺瞞政策で冷蔵庫の買い換え需要があるかと思います。最近の大型冷蔵庫はほぼ「自動製氷」という機能があっていつでも氷が出てくるようですが・・・数年前からこの水タンクにカビが生えるという問題が話題になっています。ミネラルウォーターではカビが生じやすいので水道水を使えとか、本末転倒ですね。冬場は製氷機の出番も少ないので、冷蔵庫といえど、水分が停留しているのはよくありません。


メーカーは差別化のために便利な機能を付けようとしますが、はっきり言って自動製氷機など衛生の観点からいうと問題が多いと言わざるを得ません。「銀イオン」での殺菌作用など次々と不要なものが追加されてややこしくなっていきます。

氷など必要に応じてこまめに製氷皿で作れば十分です。それでも私の経験のように長年放っておくとカビが発生するのです。

設計者は家庭で冷蔵庫を使い倒すという主婦経験などない人がほとんどでしょう。昔の冷蔵庫は製氷部と冷蔵部が一体型で、使っているうちに霜が増えてきてしまい、数ヶ月ごとに電気を切って庫内を掃除する必要がありました。そういう不便さが衛生状態を保つのに役立っていた面があります。(私はこれを「適切な不便さ」と呼んでいます。)

そういう歴史から冷蔵庫はまだ白物家電の中では掃除を意識した設計になっていると思います。うちの冷蔵庫も引き出し本体や庫内のラックなどは簡単に取り外せます。大きいのでさすがに風呂場でないと洗えませんが。

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このように何でも使っているうちに汚れるのは当たり前のことなので、衛生上、必要な部分がいかに分解掃除しやすくなっているかが、白物家電購入の際の重要なポイントだと思います。

特に洗濯機がカビの巣窟であることは今ではつとに有名ですね。構造上仕方ない部分がありますが、もっとアクセスしやすくしてもらわないと、洗濯機用のカビ除去剤などを使っても効果のほどが分かりません。
洗っても洗ってもタオルなどにカビ汚れが付くというご家庭、洗濯機が原因であることはほぼ間違いありません。掃除していない洗濯機の場合、次の日に洗う物を前日から洗濯機の中に入れておくなどNGです!夏場など一晩でカビが付着します。



とにかく世の中の全ての製品に言えますが、メンテナンス・掃除を意識した設計がなされていないものが多すぎます。単純にはコップひとつでさえ、自分で洗ったことがあるのかと。コーナー部の小さな食器類は汚れが溜まりやすいし、スポンジで洗うときに洗剤がそこから飛び出して周りに飛び散ることがしょっちゅうです。これはデザイナーや設計者がいかにそれらで実際に「生活」していないかを物語っています。


車やバイクが好きなら実際に自分で分解しメンテナンスすることもあるでしょう。もちろん、そこまで出来ない人が使ってもかなりの程度安全に使えるように優秀な製品は配慮されているわけですが。大切なのは使用者のスキルに応じて内部へのアクセスを許容し、メンテナンスできるように設計されていることです。もちろん、使用者の側もどんな製品でもメンテナンスが必要だという意識を持つことが大切です。

最近の玩具や電化製品は、部品点数を減らしてコスト削減をするために、ネジの代わりに樹脂を溶着してしまったり、ツメでいわゆる「嵌め殺し」にしてしまっているものが多く、分解できないようになっているものが少なくありません。精密部品や電子部品のように専門家でないと対処しようがない部分なら仕方ありませんが、単なるコスト削減のためや設計者の不思慮によってアクセスが拒否されるような作りの製品の場合は、デザイナーや設計者の意識が低いとしかいいようがありません。自戒も込めて・・・。


(以前エプソンのプリンターのメンテナンス体制の良さについて書いたことがあります。ある程度の印刷の汚れ・かすれに対しては使用者側で対処できるようにソフトやハードにシステムが組み込まれています。それでもダメな場合は精密部品に関する対処が必要なので、簡単に送り返してメンテナンスできる体制が組まれているわけですね。冷蔵庫の場合はさすがに送り返すわけにはいきません。エアコンのカビに対しては昨今うるさく言われるようになり、掃除のための洗浄剤なども発売されています。口に入るものを管理する冷蔵庫はもっと意識されてもいいのではないでしょうか。)






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