罫線は「太罫」!
ノートの罫線と言えば、メーカーにより呼び名も様々だが、基本的に「細」「中(普通)」「太」などがあり、5mm~10mmの幅が使われている。
発売30周年を迎え、お馴染みの
「コクヨ」 "Campus NOTE"(キャンパスノート)では以下のようになっている。
A罫(普通)7mm
B罫(中横)6mm
C罫(細横)5mm
U罫(太) 8mm
UL罫(極太)10mm
(それにしてもコクヨのHPは見難いなあ。だだっ広いのに「HP内検索」も置いてないので知りたい情報を探すのがたいへん。おまけにフラッシュ多すぎ。いろんなファイリングを提唱しているのに、ここまで情報アクセス性が悪いとは皮肉である。自分とこのHPは言わば顔なんだから、企業イメージとしてどうよ、と余計な心配をしたくなる。)
さて、このうち、一般的に良く使われるものはA,Bの7mmか6mmであろう。
しかしながら、私しゃ、8mmか10mmしか使わないので、入手に困ることがよくある。UやUL罫は置いていないところも多いし、安売りしているのも見たことが無い。(それにしても、U,ULって何の略だろう。A,B,Cときているから何の意味もないんだろうけど、なぜDでなくUなんだろ?フォントなら太いは"bold"だが・・・罫線では違うような気もする。本来なら太罫は"wide"で極太は"extremely-wide"か?)
私が罫の太いものしか使わないのは「ヘンなもの偏愛主義者」だからであるばかりではない。また小学生のように字が大っきいから、というわけでもない。
要は、「余白」が重要なんですね。手帳など、大きさに制限がある場合は仕方ないが、ノートの場合、細い罫にぎっしりと書き込むと思考までがぎすぎすするような気がするのである。
行間が広いと、後から、注釈を加えたり、修正したりするときも自由度が大きくてよいのだ。
かといって、「白無地」では字が真っ直ぐに書けない。思考の自由度を妨げることなく、書いたものが読みやすいようにというか、記入に一定の「秩序」を与える・・・それが理想の罫線だろう。
これには罫線の色も重要である。海外のノートでよくあるような品の無い濃い青の罫線など、個人的には全くダメ。
そこで理想の罫線を求めて自作しだしたのが、自分の「フォーマット作り」の原点である。個人的には10mmの太罫か、方眼に落ち着きそうだが、まだ多くの試作を繰り返している。また少しずつHPで発表していきたい。
「太罫」の市販品として比較的入手しやすいのは先のキャンパスノートと、「ツバメ」の大学ノートだろうか。前者は「無線綴じ」で後者は「糸綴じ」である。
キャンパスノート 「極太罫」

表紙のデザインはこの30年の間に度々改定され、今では昔のデザインの復刻版まで出たりしている。(好き嫌いはあろうが、抑え目のデザインが長く続いた要因かもしれない。継続は力なり、というべきなのか、単にコクヨの市場でのパワーが強いということなんだろうか。)
HPを見ると、破れやすい「背クロス」に特殊フィルムを使用して補強していたり、再生紙を使用していたりと、見えない改良もされているようだ。こういう企業努力は偉いですね。

ヘッダー部分には各ページにNo.とDate欄がある。
その他、縦線の目盛り用の点々があるが・・・これがよく見ないと分からないのだけど、3種類あって、左から3番目とセンターが三角形となっている。センターは分かるとして、左から3番目は「左マージン」用とのこと。なんとなく、余計なお世話という気もするが、まあよしとしよう。その他は小さな「点」と「線」が交互に並んでいる。
いずれにしてもこの3種類の違いが非常に見づらい。どうせならもう少し分かりやすくしたらいいのに、と思う。(「さりげない」ってことと「見にくい」ってことは違うからね)

罫線は細く、シャープで5行ごとの目印の点もあり(これもまた、あまりにも小さくでほとんど見えないぐらい・・・今回見直すまで気が付かなかった(笑))デザインコンセプトと品質が好印象である。
「ツバメ」のノートは糸綴じで、クラッシクな雰囲気があり、ファンも多いかと思う。中性紙を使っており、各ページにはツバメマークの透かしまで入っている。

ツバメでは「太罫」が10mm。写真はストックしてあったかなり古いものなので、今では多少デザインが異なっているかもしれない。ただ、HPを見ても、「太罫」の表紙は他の大学ノートのように飾り罫を使わず、すっきりとしたデザインになっているようである。
また、なぜか、手元にあるこのA4版は高さがA4サイズより8mm高い(笑)。だからといって、これでは引き出しに入らない、という訳ではないかもしれないけれど、A版という「規格」に対して長辺だけ1cm近くも長いってのはちょっと問題あり。

中身はすっきりとしていて、ヘッダー部分の色がピンクになっている。ここはちょっと好き嫌いの分かれるところか。
縦線用のヘッダー部分の点々はツバメのノートにもあるが、ツバメの場合は残念ながら始まりの位置が各ページごとに一定ではない。これは昔ながらの糸綴じのための、紙の「採り都合」によるものだろう。このため、ツバメのノートではセンターも出せないし、フォーマットとして縦線を引いたりする場合でもズレが生じるのでやや実用性に欠ける。
罫線は細いがふわっと柔らかい印象。主張の強くないブルーグレイで、記入の妨げにはならないと思う。
太い罫線に余裕をもってサックリ記入する。これがフレキシブルな思考の道具としてのノート記入の基本ですぞ。
家にあるノートよく見てみよっと。
ちなみに私はクロッキー帳の真っ白なのが一番テンション上がります。