HPのデザインを変更しました。
まだ、途中ですが、コンテンツ他、少しずつ弄っていく予定。
それで、これまでHPで僅かながらUPしていた展覧会のインプレをブログに移します。HPだとページを作るのが大変なので、展覧会に行っても、ついついサボってしまうので・・・
7th SICF インプレ
第7回
SICF(スパイラル・インディペンデント・クリエーターズ・フェスティバル)
毎年ゴールデン・ウイークに表参道のスパイラルで開催される、アート系展覧会。
すでに7回目でもあり、みなきちんと、デザインやアート、クラフトとしてフォーカスしてきていると思います。内容は様々なので、誰でもお気に入りの作品に出会えるでしょう。
この展覧会は出品者と鑑賞者の距離が近く、いろいろと制作の話を聞けるのが楽しいです。
わずかですが、ご紹介を。
前回のスパイラル奨励賞を受賞したizukichiさんの作品。
虫をイメージした着物とカツラ、浮者+着物=UKIMONO。

昨年の「ペーパースカート」もぶっ飛んでました(笑)。(「PAPER SKIRT」についてはとても美しい本が出版されています。青山ブックセンターのようなアート系の書店にて入手できます。)
私も虫の模様が好き(虫自体が好きなのではないんですけど)なのでこの作品はたいへん気に入りました。
それにしても、izukichiさんのアレンジはすごい。「模様」に対する感覚がすごくて、脱帽です。今回の展示では、「ミンミンゼミ」と「バッタ」が特に気に入りました。

見ている女性たちを「うわー、めっちゃ、似合うやん。」と乗せながら(笑)、着付けをしてはポラで撮るというインスタレーションも行っておられました。着る人とグラフィックが融合し、不思議な世界の出現です。
「すずきゆきひろ」氏の造形作品、どこかなつかしい、レトロなロボットたちの世界。

とにかく作り込みがすごい。
「アニメの『ロボッツ』が上映されたときにはショックを受けました(笑)。」とのこと。でも、ロボッツとはまた一味違う、「昭和」風?のデザインがいいのです。「これから人形アニメにも挑戦したい。」とのこと。このロボットたちが動くところをぜひ見たいものです。
個人的に大変気に入ったのが、桃木彩さんの彫刻・・・いや、ずばり「マンホール」です。

桃木さんは、おそらく、世界初のマンホール作家!?なんせ、本物のマンホールですよ。30kgもあるそうです。いや、世の中にはマンホールファンがたくさんいて、かく言う私もその一人。しかし、自分でマンホールを作っちゃとは!・・・てか、うちら、置くとこないし・・・。
とにかくマンホールって言わば地下の別世界?との境界なわけで、それだけに、その質量があらぬところにある、というだけで、強烈な存在感があります。
タイルという本来マンホールではない場所の表面を転写し、時間や空間のイメージをまさに「鋳造」したのだと思います。鉄の塊だけに、これからさらに長い時間、風雨を受けて時を刻むことができるでしょう。
ああ、庭付き一戸建てが欲しいものです(笑)。
「印design」さんによる照明器具、「hoop」

日常的な「サークルランプ」がペンダント型の照明に変容しています。それだけでもう異空間の趣き。
蛍光灯の危うさが持つ緊張感と冷たい光の静けさがクールな作品。
これ全部自分達で手作りされたそうです。普通、割れますよね?凄すぎます!
「coppers早川」さんの銅による造形作品。

これは実際の人間サイズの大きなもの。銅を鍛造したレトロ・フューチャーなメカ生物の造形作品を多数発表されています。「機械」というにはあまりに有機的・・。丁寧な職人技が光ります。
デザイン創造工房「めがね」さんによる「印像」をモチーフとしたプロダクツ。

ステンレス製のテーブル、ウレタン製の椅子、フェルト製のコースター。
読めそうで読めないけど、何かアリガタイ雰囲気をかもし出しているような。大切にしなければならないと教わってきた実印の印像に座ってしまうという、恐れ多くも(笑)大胆な、逆転の発想。
ウレタン製なので、インクを染み込ませて、いつの間にかお尻に捺印されているかも?
「熊猫空間」さんによる版画。

インクジェットプリンターによる版画。(デジタルな出力も版画の一分野です。)掛け軸風の作品が可愛らしくてよかったです。とても味のあるイラストで、ポストカードや絵本にと楽しい世界を展開されていました。
甲斐瑞枝さん他2名のユニット「emu*」によるインスタレーション。

ふだん見慣れているトイレットペーパーが異なるマテリアルやグラフィックを得てはじけてます。ガラガラと引っ張り出したくなります(笑)。まさにもう、言葉は不要で楽しめます。
この薄もやのようなレースの正体は・・・?

昨年のグランプリ、塩保朋子さんの招待作品。
一枚の薄いトレーシングペーパーのような紙に圧倒されることがあるなんて想像できるでしょうか。
ふと見過ごすような捉えどころのない霞のような存在なのに、近づいてみると、それは4x6mほどの大きな薄い紙を手作業でカットしたものだったのです。

空気の流れによりそってゆっくりと揺蕩うそれは、霞か霧か、あるいは葉脈、細胞の連続のようにも見える。そして触れば破れるような危うさが孕む静かな緊張感と圧倒的な仕事量の前に絶句したのでした。
他にもいろいろと面白い作品がありましたが、ひとまずこの辺で。
>タイルという本来マンホールではない場所の表面を転写し、時間や空間のイメージをまさに「鋳造」したのだと思います。鉄の塊だけに、これからさらに長い時間、風雨を受けて時を刻むことができるでしょう。
とてもいい文章にしていただけて、うれしいです。
SICFは本当にいろんなジャンルの作家さんが参加していて、刺激になりました。観にいらっしゃった方と直に話が出来るのが一番よいところだと思います☆
庭付き一戸建てご購入の際は、設置に伺いますので、是非っ(笑)