いつもドロー系の絵を描くときはフリーソフトの「
Inkscape」を使っているわけですが。
イラレよりもノードやハンドルが扱いやすくて、好きなのです。機能的にもほぼ遜色ないでしょう。個人で使うなら十分な性能だと思います。
(それにしても、最近、他にも海外のドロー系のフリーソフトを弄ってみたら、本当に使いやすいのでビックリしました。イラレがプロ御用達のデファクトスタンダードでいられるのも長くないのでは…?とにかく、有料バージョンでもお値段が比較にならないぐらいお安いし…)
さはさりながら、Inkscapeにも歴代ずっと引きずっている大きな欠点がありまして…
出力系統が貧弱なんですねー。
ドロー(ベクター)系なのでwebなどで利用するためにペイント(ラスター)系データに変換したいわけです。気の利いたソフトならペイントのイメージ形式はjpegはじめいろいろなものに変換できるのですが、Inkscapeはpng形式のみ。しかもそれが見えている通りに行きません。
今までは仕方ないから別のソフトで画面をキャプチャーして変換していたのです。名刺サイズなど小さなものならそれで間に合うのですが、A4だとさすがに小さくなって品質が悪くなります。
(オリジナルのフォーマットはsvgというドロー形式なのですが、これをイラレなどで開くとこれまたかなり崩れてしまうのです…)
見えているのをキャプチャーしたもの。こういう風に出力してくれたらいいのですが。

実際にpngでエクスポートすると…

不透明ははじかれてしまうし、エッジの乱れは何?
で、いろいろと試していたら漸く、数年の試行錯誤を経て(涙)、なんとか対応できる方法を発見しました!
覚え書きとして記録しておきます。
それはPDF形式で保存すること。このとき、「フィルタエフェクトをラスタライズ」にチェックを入れておきます。

さて、これで解決、と言いたいところですが、このPDFがまたくせ者で、Adobe ReaderやFoxit Readerでは表示できなかったり、崩れていたりするのです。そのため今までこれが使えることに気がつきませんでした。
これを「
PDF-Xchange Viewer」で開くのです。(データ量により時間がかかる場合があります。)
PDF-Xchange Viewerは他のビューワーにはない特徴があって、ほとんどの一般的なイメージフォーマットでエクスポートすることができるのです。しかもオプションで細かい設定も効きます。

これはもちろん、グラフィック以外でも、PDFをイメージ化したいときには有効な方法です。例えば、透明テキストの貼り付いていないPDFファイルがあって、PDFのOCRソフトを持っていないときなど、イメージ化すれば、フリーのOCRソフトでテキストを抽出することができたりします。このやり方はまたの機会にでも…
もちろん、お使いの環境によって、100%うまく行くかどーかは保証の限りではありません。
さて、舞台裏の説明が長くなってしまいました。
便箋と封筒を貼り付けておきます。例によってA4サイズです。

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