今回はいつもと違って、一刀両断に「ダメじゃん!」とは言えないのですが…。

KAI(貝印)の「アットミジン」。
ネーミング通り、あっと言う間に野菜のみじん切りができます(笑)
ミジン切り以外にもサラダの水切りや泡立てもできる優れもの。
いや、使ってみるとホント、優れものなんです、これ。
だけど…

これ、これなんだよなー。
なんと外連味の無い鋭利なブレードであることよ。しかもめちゃくや薄い。にんじんなど切るとき、折れないかと心配になるくらい。
とにかくもう、後片付けのときに生理的に触りたくない気分にさせるわけですよ。180度に展開する2枚の鋭い刃。ネットスポンジなどで洗えばスポンジが切れること請け合い。親指と人差し指の間の又を切ってしまうんじゃないか、という恐怖につきまとわれます(笑)
使いたいのにいつも躊躇してしまうのです。
私は貝印の製品が好きです。価格が安く性能がよく、切れ味も落ちにくい。うちの台所にもいくつかあって、ピラーなど何年使っているか分からないくらい。
しかし、この製品に関して言えば、刃物好きの私でさえも生理的な恐怖感を覚えるのです。
プロの扱う一点物やあるいは限定的な道具であれば多少危険性があっても仕方ないと思います。それを使いこなしてなんぼってものは、特に刃物に関してはあって当然でしょう。
しかし、一般コンシューマー向けの生産品として世に出ている限り、デザイン上でもっとも重要な要件は「安全性」なのです。ただ、冒頭に書いたように、一言で「だめ!」と言えないというのは、じゃあ、どうすりゃいいのよ、という代替案がすぐに浮かんでこないからなのです。よく切れる刃物でカットする、というあまりにプリミティヴな原理。カバーを付けようが何しようが、洗いにくくなっては仕方ない。シンプルでお手入れしやすく、かつ安全、なんとも難しい命題です。
ミジン切りにする料理器具はテレビショッピングなどにも度々登場するように、他にもいろいろな原理のものがあります。アットミジンはそれらと比べても密閉されている分、調理中はむしろ安全なのですが…。
私は食器や調理器具のデザインで忘れがちだけど、安全性の次に来てもおかしくない要件は「洗いやすさ」だと確信しています。
というわけで、今回は個人的に解決できていない、もどかしい問題を取り上げてみました。
KAI
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みじん切りはすごく便利。
でも、玉ねぎ1個だと使いませんね。
3個以上じゃないと
片付け面倒で。